創作部部誌班
DONEタイトル:君と夕暮れの海の縁日で。作者:故李
テーマ:海辺の縁日
今年度のテーマが「海辺の縁日」ということで、海辺の縁日ってどんな感じかな?海の家みたいな感じかな~と想像しながら描きました!
創作部部誌班
DONEタイトル:不純異族交友作者:智紫国基
テーマ:海辺の縁日
今年のテーマ「海辺の縁日」を舞台に書いた小説です。ちょっと不思議な出会いと友情の物語。不純異族交友
智紫国基
目を開くと、そこは、真夏の海辺だった。
「────、は?」
いやいやいや、ちょっと待ってくれ。海辺だった、じゃない。
俺はついさっきまで塾にいた。そう、普通に、どこにでもいる高校生のように。数学の授業を受けてて、少し眠くなって来たから一度目を閉じて、先生にバレる前に起きなきゃと思って、ちょっとの罪悪感と共に目を開いて。
「………夢じゃ、ない」
何度目を擦っても、頬を抓っても、やたら難しい数式が並んだ黒板もハゲた講師も、眠たそうな同級生も現れない。
俺が立っているのはやっぱり白い砂浜で、眼前に広がるのは青い海と雲ひとつない晴天。あとそろそろ頬が痛い。
どうやら、本気で俺はどこかの海にワープしてしまったようだった。
これ、帰れんのかな。つーか、どこだここ。
とりあえず歩き回ってみてわかったのは、ここは俺の知っている近所の海岸でも、一度だけ家族で訪れたことのある南の島でもないということ。
おまけに誰もいない。広い砂浜には俺一人だけ。建物もない。海水浴場ではないのだろうか。私有地? まさか、未踏の海岸だなんて言わないよな? 地球じゃないと 6750