totoro_iru
DOODLE4/8は新八くんの日なので、桜に攫われそうになる推しを書きました。1回は書いてみたかった!安易に触れること勿れ 夜の桜も乙なもんだと花見に来たはずなのに、気付けば今年もどんちゃん騒ぎになっていた。お酒を飲めない未成年などそっちのけで騒ぐ大人たちに、新八は早々にツッコミを放棄した。
新八は宴会からそっと離れ、より多くの桜が咲いている場所を探し始めた。年に一度しか咲かないのだから、しっかりと目に焼き付けたい。……というのは建前で、本当はただの現実逃避だった。この時ばかりは桜にだけ心を奪われていたい。そうすれば、要らぬ傷心に胸を焦がされる事もないのだから。
しばらく歩き回ってみたが目ぼしい場所は見つからなかった。潮時かと思いつつも、あの宴会場にはまだ戻りたくはなかった。戻ってしまえば今度こそ新八は自分を抑えられる気がしない。本当は、その着流しに気安く触らないでくれと力一杯叫んでしまいたかった。しかし、面倒くさそうでも楽しそうに過ごしているあの人を見たら何も言えない。発散したくても出来ない歯痒さに耐え切れなくなって逃げるように距離を置いた。
2713新八は宴会からそっと離れ、より多くの桜が咲いている場所を探し始めた。年に一度しか咲かないのだから、しっかりと目に焼き付けたい。……というのは建前で、本当はただの現実逃避だった。この時ばかりは桜にだけ心を奪われていたい。そうすれば、要らぬ傷心に胸を焦がされる事もないのだから。
しばらく歩き回ってみたが目ぼしい場所は見つからなかった。潮時かと思いつつも、あの宴会場にはまだ戻りたくはなかった。戻ってしまえば今度こそ新八は自分を抑えられる気がしない。本当は、その着流しに気安く触らないでくれと力一杯叫んでしまいたかった。しかし、面倒くさそうでも楽しそうに過ごしているあの人を見たら何も言えない。発散したくても出来ない歯痒さに耐え切れなくなって逃げるように距離を置いた。
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DOODLEチョコはいくつ貰うかよりも誰から貰うか「よし!できた」
新八は達成感に包まれながら、ふぅと息を吐き出した。その目の前にはハートや星といった様々な形に固められたチョコレートが並んでいる。初めてにしては上出来じゃないかと、新八は思った。
「あとは銀さんが帰ってくるのを待つだけか」
新八は台所から玄関の方に視線を向けた。
バレンタインデーが女性から好きな男性にチョコレートを渡すロマンチックな日だったのは今や昔の話。近年は友人、家族、はたまた自分自身へのご褒美といった多種多様な相手にチョコレートを渡すようになった。そんな中、姉のお妙がすまいるでチョコレートを客に配るのだと話してくれた。『それでまたお店に来てお金を落としてくれるならチョコレートの1つ2つ安いものよ』と笑うお妙の言葉に、新八はそうだと閃いた。万事屋でもバレンタインにチョコレートを配ろう。そうすれば後々の依頼に繋がるかもしれない。こうした地道な種まきが無ければ花は咲かないのだ。
3777新八は達成感に包まれながら、ふぅと息を吐き出した。その目の前にはハートや星といった様々な形に固められたチョコレートが並んでいる。初めてにしては上出来じゃないかと、新八は思った。
「あとは銀さんが帰ってくるのを待つだけか」
新八は台所から玄関の方に視線を向けた。
バレンタインデーが女性から好きな男性にチョコレートを渡すロマンチックな日だったのは今や昔の話。近年は友人、家族、はたまた自分自身へのご褒美といった多種多様な相手にチョコレートを渡すようになった。そんな中、姉のお妙がすまいるでチョコレートを客に配るのだと話してくれた。『それでまたお店に来てお金を落としてくれるならチョコレートの1つ2つ安いものよ』と笑うお妙の言葉に、新八はそうだと閃いた。万事屋でもバレンタインにチョコレートを配ろう。そうすれば後々の依頼に繋がるかもしれない。こうした地道な種まきが無ければ花は咲かないのだ。
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DOODLE結局もうひとつの布団は使わなかった「あれ?まだ起きてたんですか」
てっきりもう寝息を立て始めてると思っていたのに意外だと思いながら、新八は襖を静かに閉めた。銀時は腕を枕にしながら布団に寝転がっていたが、目はしっかりと開いていた。
「待ってた」
「え?」
『待ってた』とはどういう事だろうか。銀時の真意を汲み取ろうと、新八は目を凝らした。
「そんな怖ぇ顔しなくても取って食やしねぇよ。それに、今日はさすがに疲れたわ」
今日の依頼は有名な料亭の草むしりだった。真夏日の中での草むしりは3人の体力を恐ろしい程に消耗させた。1番元気のある神楽でさえ早々に風呂を済ませると、寝床に籠ってしまった。今ごろ深い眠りに就いている事だろう。銀時も相当疲れたようで、夕飯の最中何度も欠伸をしていた。だから自分を待たずにさっさと寝てしまっていると、新八は思ったのだ。
1721てっきりもう寝息を立て始めてると思っていたのに意外だと思いながら、新八は襖を静かに閉めた。銀時は腕を枕にしながら布団に寝転がっていたが、目はしっかりと開いていた。
「待ってた」
「え?」
『待ってた』とはどういう事だろうか。銀時の真意を汲み取ろうと、新八は目を凝らした。
「そんな怖ぇ顔しなくても取って食やしねぇよ。それに、今日はさすがに疲れたわ」
今日の依頼は有名な料亭の草むしりだった。真夏日の中での草むしりは3人の体力を恐ろしい程に消耗させた。1番元気のある神楽でさえ早々に風呂を済ませると、寝床に籠ってしまった。今ごろ深い眠りに就いている事だろう。銀時も相当疲れたようで、夕飯の最中何度も欠伸をしていた。だから自分を待たずにさっさと寝てしまっていると、新八は思ったのだ。
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DONE今年の2月にTwitterでアンケートを取った内容です。時の流れ早杉ぃ…『銀新に巻き込まれる土方さん』
映画は1人でも4人でも面白い「「げっ!!!」」
土方と銀時の心底嫌そうな声が綺麗に重なった。
ここは映画館の前である。土方は久しぶりの休みに1人で映画を見に来ていた。特に見たい映画があったわけではないが、屯所にいてもつい仕事のことを考えてしまうため暇つぶしに立ち寄ったのだ。そこで会いたくもない天敵と鉢合わせしてしまった事に、土方は盛大に顔をしかめた。
「何でてめぇがここにいんだよ」
「それはこっちの台詞だっつーの。今日はお前にかまってやる暇はねぇんだよ」
銀時も苛立ちを隠さない様子で土方を睨みつけた。いつも以上にピリピリした空気を感じる。何だか違和感を感じ、土方は銀時に尋ねた。
「おい、どうし…」
「隠れろ!」
バキッという音とともに、土方は裏路地に蹴り飛ばされた。
4336土方と銀時の心底嫌そうな声が綺麗に重なった。
ここは映画館の前である。土方は久しぶりの休みに1人で映画を見に来ていた。特に見たい映画があったわけではないが、屯所にいてもつい仕事のことを考えてしまうため暇つぶしに立ち寄ったのだ。そこで会いたくもない天敵と鉢合わせしてしまった事に、土方は盛大に顔をしかめた。
「何でてめぇがここにいんだよ」
「それはこっちの台詞だっつーの。今日はお前にかまってやる暇はねぇんだよ」
銀時も苛立ちを隠さない様子で土方を睨みつけた。いつも以上にピリピリした空気を感じる。何だか違和感を感じ、土方は銀時に尋ねた。
「おい、どうし…」
「隠れろ!」
バキッという音とともに、土方は裏路地に蹴り飛ばされた。
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DOODLE1/fゆらぎ 日付をまたいだ頃、銀時は万事屋の玄関の戸を開けた。すると、めずらしい履き物に目が止まった。新八の草履だ。泊まると言っていただろうか。出掛け際に何か言われたような気もするが、詳しい内容は思い出せない。酔っ払った頭なら尚更だ。しかし、泥酔するまでは飲んでいなかったため、銀時は音を立てないようにブーツを脱いで家に上がった。
真っ暗な床を進み、スーッと襖を開けた。部屋には2組の布団が敷かれていて、片方はこんもりと小さな山になっていた。銀時は部屋に入って静かに襖を閉めると、摺り足で移動した。しかし、向かったのは自分の布団ではなく、もう片方にある新八の寝ている布団だった。新八の顔がよく見える場所に胡座をかいて座り、膝に頬杖を付いて新八の顔を見つめた。
947真っ暗な床を進み、スーッと襖を開けた。部屋には2組の布団が敷かれていて、片方はこんもりと小さな山になっていた。銀時は部屋に入って静かに襖を閉めると、摺り足で移動した。しかし、向かったのは自分の布団ではなく、もう片方にある新八の寝ている布団だった。新八の顔がよく見える場所に胡座をかいて座り、膝に頬杖を付いて新八の顔を見つめた。
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DOODLEファーストキスの定義 初めて銀時とキスをした後、新八はポツリと呟いた。
「音しないんだ」
「音?」
銀時に尋ねられ、新八はしまったと顔を歪めた。どうやら無意識に口に出ていたらしい。無かった事にしたかったが、そうは問屋が卸さない。新八の顔を見て、案の定銀時は新八の呟きに興味を持ってしまった。
「なぁ、音ってなに?何の音の事言ってんの?」
ニマニマと笑いながら、銀時は新八に詰め寄った。新八は「あー、えーと」と曖昧な返事で誤魔化した。言いたくない。言ったら絶対に馬鹿にされる。どうにか切り抜けられないだろうか。新八は必死に思考を巡らせ、「そ、そろそろ買い物に…」と言いながら玄関に向かおうとした。
その瞬間、ガシッと両肩を掴まれた。
1704「音しないんだ」
「音?」
銀時に尋ねられ、新八はしまったと顔を歪めた。どうやら無意識に口に出ていたらしい。無かった事にしたかったが、そうは問屋が卸さない。新八の顔を見て、案の定銀時は新八の呟きに興味を持ってしまった。
「なぁ、音ってなに?何の音の事言ってんの?」
ニマニマと笑いながら、銀時は新八に詰め寄った。新八は「あー、えーと」と曖昧な返事で誤魔化した。言いたくない。言ったら絶対に馬鹿にされる。どうにか切り抜けられないだろうか。新八は必死に思考を巡らせ、「そ、そろそろ買い物に…」と言いながら玄関に向かおうとした。
その瞬間、ガシッと両肩を掴まれた。
po_kko2
PROGRESS繋いだ手が離れない呪いにかけられた銀新をリクエストで頂いたので!ありがとうございます!めちゃくちゃ落書き漫画ですみません!字も汚ぇ!
あのこれ……本1冊できそうです!!笑
続きで、なんで呪いにかかったかとかも考えてる所なんですけどこれマジ練ろうかな……そしたら丁寧に描き直します! 8