【二次創作】ラムネを飲む話(春クリ)「今日も暑いですね……」
図書館の帰り道、隣で歩くクリスがそうつぶやいた。
今日どころか、ここ最近はずっと暑いが、夏本番はまだ先だ。
セミの鳴き声は聞こえるが、涼やかな風はない。
「そうですね……溶けてしまいそうです」
春がそう言うと、彼女は笑った。
「それは大変です。何とかしましょう! あそこで涼んでいきませんか?」
クリスの指差す先には、駄菓子屋があった。軒先から見えるガラス張りの冷蔵庫には、コーラやラムネなどが並んでいる。
「そうですね、寄りましょうか」
駄菓子屋の内にはおばちゃんが1人いて、新聞を読んでいた。
店内は涼しく、ひんやりしている。店内に扇風機もあり、ちょうどいい涼しさだった。
「さて、どれにしましょうか?」
クリスと春は冷蔵庫の飲み物を覗き込む。
「オススメはありますか?」
「そうですね……夏ですし、ラムネがいいと思います。炭酸は飲めますか?」
「はい、大丈夫です」
そうして、2人はラムネソーダを購入する。それぞれ手に持って、駄菓子屋を出た。
クリスは、サイダーの瓶に入ったラムネソーダを見つめる。
「綺麗ですね」
クリスは、サイダーの瓶に入ったラムネソーダを見つめる。
瓶の中の淡い青色に、泡が浮いている。
春は瓶の封を切り、ガラス玉を落とした。プクプクと泡が立ち、清涼感が伝わってくる。
2人は瓶を軽くぶつけ、乾杯する。そのまま、瓶に口をつけた。
しゅわしゅわとした甘い炭酸と、爽やかなラムネの風味が混ざり合う。夏にぴったりの爽快感があった。
「美味しいですね」
「ええ、甘くて、さっぱりします」
春は、ラムネソーダを飲みながら、夏の青空を見上げた。
爽やかな風と、青い空が夏の暑さを感じさせる。
2人はラムネソーダを飲みながら、家へと帰った。