soseki1_1
DOODLEオークションでホワイト🔮を強引に競り落とす驚異の部屋🤕/傭占 この世で最も美しい眼差し。
シアターか、挙式か、クリスマス当日の高層レストランなどもよもやといった文句は、なんてことはないカタログに記されていた。正確には、カタログの中から切り抜いたたった一枚の紙切れに。
「ご立派だ。奴は作家になった方がいい」
「概ね同意見だけどモノは確からしい」
口ぶりに反して、モグラの態度は信憑性に欠けるものだった。仕入れた品に嵌る宝石を光に透かして見詰めている。下瞼に落ちる輝かしい影も痛くないと言わんばかりに、一途に。
「天眼。全てを見通す目。過去も未来も全部お手の物だとか」
「描くのは童話といったところか」
「童話だろうが寓話だろうが現物があれば人は来る」
ライトを消し、手にしていた宝石を布にくるむと、金の指先が引き出しを開ける。鬱陶しげな仕草からも、彼がこの件に魅力を感じていないことは察せられた。この男は、眉唾物のお伽話よりも目に見える物に心を奪われる性質だ。輝ける石をどれだけ集めても足りていないのがその証拠である。彼は石の為に幾度も会場に足を運んでいた。ナワーブとの違いはそこだ。
4852シアターか、挙式か、クリスマス当日の高層レストランなどもよもやといった文句は、なんてことはないカタログに記されていた。正確には、カタログの中から切り抜いたたった一枚の紙切れに。
「ご立派だ。奴は作家になった方がいい」
「概ね同意見だけどモノは確からしい」
口ぶりに反して、モグラの態度は信憑性に欠けるものだった。仕入れた品に嵌る宝石を光に透かして見詰めている。下瞼に落ちる輝かしい影も痛くないと言わんばかりに、一途に。
「天眼。全てを見通す目。過去も未来も全部お手の物だとか」
「描くのは童話といったところか」
「童話だろうが寓話だろうが現物があれば人は来る」
ライトを消し、手にしていた宝石を布にくるむと、金の指先が引き出しを開ける。鬱陶しげな仕草からも、彼がこの件に魅力を感じていないことは察せられた。この男は、眉唾物のお伽話よりも目に見える物に心を奪われる性質だ。輝ける石をどれだけ集めても足りていないのがその証拠である。彼は石の為に幾度も会場に足を運んでいた。ナワーブとの違いはそこだ。