nekotakkru
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隣の芝は昔はキラキラしたものが苦手だった。
いつも野山を駆け回って、馬の乗り方や弓の使い方を学び、泥だらけになるのが日常で、それが毎日楽しかった。服が汚れるのも構わなかったし傷を負うのだって、痛かったけど誇りに思っていた。言葉遣いだって勇ましく、いつかは大地を統べることだって夢見ていた。
ところが、気がつけば体は想像と違う成長を遂げていくし、周りの接してくる態度も変わった。走り回ることは許されず狩りに出るのも野蛮だと言って止められて、あの頃は自由を奪われたと思った。代わりに充てられたのは今まで見たことのないような服。赤や黄色で目がチカチカしたしふんわりとした形は動きにくい。何より恥ずかしくて何度も着るのを抵抗した。それだけじゃなく、嗜みの一つだと言われて宝石を首や耳に飾るのも鬱陶しくて仕方なかった。なんで俺がこんなことをしなくちゃいけないと、食ってかかったこともある。けれどあの人はいつも静かに諭すように述べるだけだった。
5028いつも野山を駆け回って、馬の乗り方や弓の使い方を学び、泥だらけになるのが日常で、それが毎日楽しかった。服が汚れるのも構わなかったし傷を負うのだって、痛かったけど誇りに思っていた。言葉遣いだって勇ましく、いつかは大地を統べることだって夢見ていた。
ところが、気がつけば体は想像と違う成長を遂げていくし、周りの接してくる態度も変わった。走り回ることは許されず狩りに出るのも野蛮だと言って止められて、あの頃は自由を奪われたと思った。代わりに充てられたのは今まで見たことのないような服。赤や黄色で目がチカチカしたしふんわりとした形は動きにくい。何より恥ずかしくて何度も着るのを抵抗した。それだけじゃなく、嗜みの一つだと言われて宝石を首や耳に飾るのも鬱陶しくて仕方なかった。なんで俺がこんなことをしなくちゃいけないと、食ってかかったこともある。けれどあの人はいつも静かに諭すように述べるだけだった。