Maaaasan
TRAININGnovelberチャレンジトレラギ編お題『屋上』
あの学校屋上なんてあるの?と何となくマップ見て回ってたらラビュル寮にそれっぽい場所があって人が立ち入れそうな作りだったのであの場所は屋上と呼んでも差し支えないだろうと思ったので書いた。
夕方「ぉおうっ!これが女王様が見る景色、ってヤツっスか?女王様と言うよりは、王様になった気分ス!」
「おいおい、はしゃいであんまり身を乗り出すなよ。落っこちるぞ?」
放課後、ラギーはトレイに連れられてハーツ寮の屋上へやってきていた。
傾きかけた日の光が眩しい。
「へええ……。ここから見る夕日はこんな感じなんすねえ……」
ラギーは眩しそうに、瞼に手をかざした。
「サバナ寮から見える夕日は、どんな感じなんだ?」
言いながら、トレイはラギーの隣に立つとさりげなく腰に腕を回す。
「どんなも何も……。そうっスねえ、考えた事ないなぁ。ただ……」
「ただ?」
「ばあちゃんの作る晩飯の匂いがするような気がするっス。あ~、腹減った……」
856「おいおい、はしゃいであんまり身を乗り出すなよ。落っこちるぞ?」
放課後、ラギーはトレイに連れられてハーツ寮の屋上へやってきていた。
傾きかけた日の光が眩しい。
「へええ……。ここから見る夕日はこんな感じなんすねえ……」
ラギーは眩しそうに、瞼に手をかざした。
「サバナ寮から見える夕日は、どんな感じなんだ?」
言いながら、トレイはラギーの隣に立つとさりげなく腰に腕を回す。
「どんなも何も……。そうっスねえ、考えた事ないなぁ。ただ……」
「ただ?」
「ばあちゃんの作る晩飯の匂いがするような気がするっス。あ~、腹減った……」
Maaaasan
TRAININGnovelberチャレンジトレラギ編お題『鍵』
意味のないモノカチャリ、と。
自室の扉から乾いた金属音が聞こえた事で、やっとトレイは溜めていた息を吐き出した。
さあ、ここからは独りの時間だ。
常備してあるスミレの砂糖漬をひとつ摘まむと、目を閉じて口の中へ放り込む。
舌の上に広がる甘さと、鼻に抜けるスミレの香り。
張り詰めていた肩の力は抜けて、やや雑な動作でベッドの上に仰向けに寝転んだ。
「へえ……。そんな無防備な顔もするんスねぇ……」
鍵をかけた筈の扉から、シシシ……と独特な笑い声が聞こえて、思わずトレイは起き上がる。
どうやって……?と聞く前に、
「俺には、あんまり意味ないっスねぇ」
と、ラギーは手をひらひらと振って見せ、そのままトレイの隣へやってくると、どさりと腰を下ろす。
366自室の扉から乾いた金属音が聞こえた事で、やっとトレイは溜めていた息を吐き出した。
さあ、ここからは独りの時間だ。
常備してあるスミレの砂糖漬をひとつ摘まむと、目を閉じて口の中へ放り込む。
舌の上に広がる甘さと、鼻に抜けるスミレの香り。
張り詰めていた肩の力は抜けて、やや雑な動作でベッドの上に仰向けに寝転んだ。
「へえ……。そんな無防備な顔もするんスねぇ……」
鍵をかけた筈の扉から、シシシ……と独特な笑い声が聞こえて、思わずトレイは起き上がる。
どうやって……?と聞く前に、
「俺には、あんまり意味ないっスねぇ」
と、ラギーは手をひらひらと振って見せ、そのままトレイの隣へやってくると、どさりと腰を下ろす。