ろまん
DONEすずちゃんの誕生日にまりあちゃんがたくさん「おめでとう」を告げるお話ですハピエスト・バースデー! 陽が落ちるのが早くなった冬の日。
イルミネーションが建物をカラフルに彩る通りを二人で歩いていると、隣にいるまりあが横で突然こう言った。
「ねえ、すずちゃん。『お誕生日おめでとう』って、とーってもかわいい言葉ですよね!」
いきなりだったのですずは戸惑ったが、少し考え込んだ後、確かに生まれた日をお祝いするのは「かわいい」ことかもしれないな、と思った。
だって誕生日は、誰かを祝っても、誰かに祝われても、しあわせな気持ちになる日だ。まりあの価値観に照らし合わせれば、間違いなく「かわいい」ものに違いなかった。
「うん、そうだね。かわいいと思う」
すずがうんと頷くと、途端にまりあはうれしそうな笑みを浮かべた。笑った瞬間に溢れた白い吐息が、イルミネーションに照らされて紫や黄色に光る。かわいいな、とぼんやり思った。
2428イルミネーションが建物をカラフルに彩る通りを二人で歩いていると、隣にいるまりあが横で突然こう言った。
「ねえ、すずちゃん。『お誕生日おめでとう』って、とーってもかわいい言葉ですよね!」
いきなりだったのですずは戸惑ったが、少し考え込んだ後、確かに生まれた日をお祝いするのは「かわいい」ことかもしれないな、と思った。
だって誕生日は、誰かを祝っても、誰かに祝われても、しあわせな気持ちになる日だ。まりあの価値観に照らし合わせれば、間違いなく「かわいい」ものに違いなかった。
「うん、そうだね。かわいいと思う」
すずがうんと頷くと、途端にまりあはうれしそうな笑みを浮かべた。笑った瞬間に溢れた白い吐息が、イルミネーションに照らされて紫や黄色に光る。かわいいな、とぼんやり思った。