yanagikumiko
PAST万聖街 リンニク R15くらいお友達のお誕生日に書きました。
背後に気配を感じたのは、公園のベンチでボケっと一休みしている時だった。振り向かなくても気配や臭いでどこの誰なのかはわかる。
「……地獄の保健組合がなんの用だよ」
「ニック、キミには数週間前に悪魔ドッグを受けてもらっていたね」
「ああ? ……ああ、そういえばそんなものも受けた記憶があるな。でもどこも異常無しだろう? 俺はまだ若いし、この通り元気だ」
「確かにキミの臓器には異常がなかったよ。魔力量も多い。いや、多すぎると言った方がいいかな」
「ん? なんだ、引っ掛かる言い方するな。用件は手短に頼むぜ、俺だって暇じゃない」
この時ニックは初めて後ろを振り返り、保険組合と名乗る悪魔を見た。三角の帽子を被り、ニックの拳ほどあるだろう大きな義眼を付けた小さな男だ。
2951「……地獄の保健組合がなんの用だよ」
「ニック、キミには数週間前に悪魔ドッグを受けてもらっていたね」
「ああ? ……ああ、そういえばそんなものも受けた記憶があるな。でもどこも異常無しだろう? 俺はまだ若いし、この通り元気だ」
「確かにキミの臓器には異常がなかったよ。魔力量も多い。いや、多すぎると言った方がいいかな」
「ん? なんだ、引っ掛かる言い方するな。用件は手短に頼むぜ、俺だって暇じゃない」
この時ニックは初めて後ろを振り返り、保険組合と名乗る悪魔を見た。三角の帽子を被り、ニックの拳ほどあるだろう大きな義眼を付けた小さな男だ。