はねた
TRAININGOFA初代と二代が気になります。デクくんはいい子ですね。ever 石くれの下で与一は眠っている。
横向きにまるまった姿がまるで胎児のようだと、そんなことを考えた自分にちいさく舌打ちする。
コンクリートの床よりもずっと白い、その横顔をしばらく眺めた。
伸びたきりの髪もシャツの袖からのぞく痩せた手首も、記憶にあるものと寸分変わらない。
細いその肩に、与一は世界のはじまりを担ったままいつまでもおろさずにいる。
伏せられた睫毛がかすかに震えた。
のばしかけた手を、けれどもそのままおろす。拳を握りこめば爪が刺さったかちりりと痛んだ。生きてもいないのにおかしなことだとひとごとのように感心した。
灯もないのに部屋はあかるい。三方の壁はほぼ朽ちているというのに、ただ一面ばかり、重厚な鉄扉がはめこまれている。
2998横向きにまるまった姿がまるで胎児のようだと、そんなことを考えた自分にちいさく舌打ちする。
コンクリートの床よりもずっと白い、その横顔をしばらく眺めた。
伸びたきりの髪もシャツの袖からのぞく痩せた手首も、記憶にあるものと寸分変わらない。
細いその肩に、与一は世界のはじまりを担ったままいつまでもおろさずにいる。
伏せられた睫毛がかすかに震えた。
のばしかけた手を、けれどもそのままおろす。拳を握りこめば爪が刺さったかちりりと痛んだ。生きてもいないのにおかしなことだとひとごとのように感心した。
灯もないのに部屋はあかるい。三方の壁はほぼ朽ちているというのに、ただ一面ばかり、重厚な鉄扉がはめこまれている。
はねた
DOODLEhrakを読んで、OFA初代と2代が気になるようになりました、という感想です。花の人 白い壁はところどころ割れて瓦礫となっている。
がらんとした部屋には窓もない。壁の一面にものものしい鉄扉があるきりの、室内には豪勢な椅子がやっつ並んでいた。玉座とでもいうつもりか、いっそ舞台じみたその光景をぼんやりと眺めていると、ふと肩のうしろあたりにあたたかいものが触れた。
指をとられて、握りかえさずにいると意趣返しのつもりか軽く手の甲をつねられる。
生きているはずもないのに、おたがいまだひとのふりをしている。面倒な性分だと頭の片隅でちらりとおもった。
ぐるりとめぐらされた玉座はどれも空っぽだった。それぞれの主たちは、いつか九つめの座をになうだろう少年の退去とともにどこかへと姿を消していた。
「俺は出してやっただろうが」
1501がらんとした部屋には窓もない。壁の一面にものものしい鉄扉があるきりの、室内には豪勢な椅子がやっつ並んでいた。玉座とでもいうつもりか、いっそ舞台じみたその光景をぼんやりと眺めていると、ふと肩のうしろあたりにあたたかいものが触れた。
指をとられて、握りかえさずにいると意趣返しのつもりか軽く手の甲をつねられる。
生きているはずもないのに、おたがいまだひとのふりをしている。面倒な性分だと頭の片隅でちらりとおもった。
ぐるりとめぐらされた玉座はどれも空っぽだった。それぞれの主たちは、いつか九つめの座をになうだろう少年の退去とともにどこかへと姿を消していた。
「俺は出してやっただろうが」