ムーンストーン
DONEダイの大冒険 リア連載時から疑問だったバルトスの敵討ちについて書き連ねました。以下バルトスファンとヒュンケルファンには申し訳ない話しが続きますが個人の感想なのでお許し下さい。
ハドラー(造物主)のから信頼より子への愛情を取って責任追及された事をメッセージに残す=ハドラーへ遺恨を残すことになりませんかとか魔物と人間とは騎士道精神は共通なのねとか。
ダイ大世界は生みの親〈〈〈育ての親なのかも。
20.審判(ヒュンケル/ランカークス村)〜勇者来来「勇者が来るぞ」
「勇者に拐われるから魔城の外に出てはならんぞ」
懐かしい仲間たちと父の声が地底魔城の地下深く、より安全な階層に設えられた子ども部屋に木霊する。
この世に生をうけ二十年余りの人生で最も満ち足りていた日々。
ヒュンケルがまだ子どもでいられた時代の思い出だ。
「暗くなる前に帰んなさい!夜になると魔物がくるよ!」
黄昏に急かされるようにランカークス村のポップの家へ急いでいた時、ふいに聞こえてきた母親らしい女の声と子供の甘え混じりの悲鳴を聞いてヒュンケルとダイは足を止めた。
ヒュンケルが声の主はと先を覗うと見当に違わず若い母親と4〜5才の男の子が寄り添っていた。
半ば開いた扉から暖かな光が漏れ夕食ができているのだろうシチューの旨そうな匂いが漂う。
2661「勇者に拐われるから魔城の外に出てはならんぞ」
懐かしい仲間たちと父の声が地底魔城の地下深く、より安全な階層に設えられた子ども部屋に木霊する。
この世に生をうけ二十年余りの人生で最も満ち足りていた日々。
ヒュンケルがまだ子どもでいられた時代の思い出だ。
「暗くなる前に帰んなさい!夜になると魔物がくるよ!」
黄昏に急かされるようにランカークス村のポップの家へ急いでいた時、ふいに聞こえてきた母親らしい女の声と子供の甘え混じりの悲鳴を聞いてヒュンケルとダイは足を止めた。
ヒュンケルが声の主はと先を覗うと見当に違わず若い母親と4〜5才の男の子が寄り添っていた。
半ば開いた扉から暖かな光が漏れ夕食ができているのだろうシチューの旨そうな匂いが漂う。
ムーンストーン
DONEダイの大冒険140字ss です。十数年振りに実家?の地底魔城に帰ってきたヒュンケルの自問自答です。
揺籃の地地底魔城のじっとりとした空気が彼を包む。
目を瞑っても辿り着ける父の部屋の前に立ち、幼き頃の楽園を見た。
暴虐の魔王に生みだされた死霊騎士は温もりと慈しみと騎士道と、愛を。
それがある筈もない存在にも関わらず幼子に与えたのだ。
復讐は父の灰を暖めると信じてヒュンケルは踵を返した。
140目を瞑っても辿り着ける父の部屋の前に立ち、幼き頃の楽園を見た。
暴虐の魔王に生みだされた死霊騎士は温もりと慈しみと騎士道と、愛を。
それがある筈もない存在にも関わらず幼子に与えたのだ。
復讐は父の灰を暖めると信じてヒュンケルは踵を返した。
ムーンストーン
DONEダイがデルムリン島に辿りついた日と、まだハドラー魔王軍で幹部だった頃を回想するブラスじいちゃんです。捏造マシマシというか捏造しかありません。クリスマスには間に合わなかった(痛恨の一撃)
救い主きませり〜ブラスオノレヨリ ツヨキモノニ シタガエ
己より強き者に隸え
モンスターの本能に刻まれた縛めだ。
縄張り争いで少々怪我をした幼いキメラの手当てをしながらブラスは久々に嘗ての主、魔王ハドラーを思い出した。
決して悪い主ではなかった……ブラスが仕えてきた主の中では。
モンスターが己より強い者に隸うのはそれのみが生きる術だからだ。
弱肉強食が唯一の法である魔界でも地上でも、弱者は強者の庇護が無ければ明日を迎えられる保証はない。
そして往々にして強者は邪悪さ故にさらに強くなるものだ。
魔族より弱者であるモンスターは主次第で邪悪にも善良にも、より強い方向へ矯められる生き物に過ぎない。
ハドラーは自ら魔王を名乗るだけあって魔力も覇気も、己の野心を充たす為に手下を操る術も桁違いだった。
2127己より強き者に隸え
モンスターの本能に刻まれた縛めだ。
縄張り争いで少々怪我をした幼いキメラの手当てをしながらブラスは久々に嘗ての主、魔王ハドラーを思い出した。
決して悪い主ではなかった……ブラスが仕えてきた主の中では。
モンスターが己より強い者に隸うのはそれのみが生きる術だからだ。
弱肉強食が唯一の法である魔界でも地上でも、弱者は強者の庇護が無ければ明日を迎えられる保証はない。
そして往々にして強者は邪悪さ故にさらに強くなるものだ。
魔族より弱者であるモンスターは主次第で邪悪にも善良にも、より強い方向へ矯められる生き物に過ぎない。
ハドラーは自ら魔王を名乗るだけあって魔力も覇気も、己の野心を充たす為に手下を操る術も桁違いだった。
下町小劇場・芳流
DONE⑴2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面①バルトスの苦悩
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面① 騎士は、港の岸壁に立ち、そこから紺碧の海を眺めていた。
ホルキア大陸の南西に位置するこの港町は、比較的温暖な地域だった。遠くに見えるのは水平線にすぎないが、ここから船で5日も行けば、ラインリバー大陸、ロモス王国に着く。かつては、ロモス側と船で人々が行き来をしていた交易の街だった。
だが、数年前に、魔王軍がこの港町を制圧して以来、定期船は出てはいなかった。
騎士は、骨の腕を組み、まっすぐに対岸にあるはずのロモスを見つめていた。海に変わった様子もなく、水平線に船影もない。
部下からの報告を聞いても、近いうちに人間たちからの総攻撃となる様子までは、まだなかった。
だが、それが表面上のつかの間の平穏に過ぎないことは、長年、魔王に騎士として仕え、戦場に長くあった彼にはよくわかっていた。
3469ホルキア大陸の南西に位置するこの港町は、比較的温暖な地域だった。遠くに見えるのは水平線にすぎないが、ここから船で5日も行けば、ラインリバー大陸、ロモス王国に着く。かつては、ロモス側と船で人々が行き来をしていた交易の街だった。
だが、数年前に、魔王軍がこの港町を制圧して以来、定期船は出てはいなかった。
騎士は、骨の腕を組み、まっすぐに対岸にあるはずのロモスを見つめていた。海に変わった様子もなく、水平線に船影もない。
部下からの報告を聞いても、近いうちに人間たちからの総攻撃となる様子までは、まだなかった。
だが、それが表面上のつかの間の平穏に過ぎないことは、長年、魔王に騎士として仕え、戦場に長くあった彼にはよくわかっていた。