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    れん🦐

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    学パロ。大学生🐳×高校生🦐






    「もう暫くしたら帰るやろ?今日も送ってくな」
    早めの夕飯を済ませ、食後のデザートとコイツが淹れてくれた紅茶で一息ついている時だった。隣に座り、オレがプリンを口に運ぶ姿を何故か楽しそうに見つめながらそう言う。
    学生寮はこのアパートから10分もかからないくらい近い所にあるのに、コイツは毎回律儀にその短い距離を一緒に歩いてオレを寮まで送り届けてくれる。言うなれば年上の責任、だそうだ。
    「…それ、」
    「ん?」
    厚意は有り難いと思っている。が、ある問題もあって。どう切り出そうかと思考を巡らせながら残りのプリンを食べ終え、紅茶を飲み干す。その間もコイツは聞き落とさないようにと発言を待ってくれている。
    「……勘違いされてんだよ、周りに」
    「付き合ってるって?」
    結局肝心なところを口にする事が何となく憚られて言葉を濁してみたが、コイツにはしっかり伝わったようで。間髪を入れずに補足された。
    笑顔は変わらず、というかこの話題でより一層楽しげな雰囲気を醸し出しているような気もする。
    「嫌なん?」
    「いや、って…いうか……迷惑だろ、お前が」
    こんなガキが相手なんだと思われたら。そう言い終える前に、突如強引に腰を抱き寄せられた。急な事でバランスを崩し身体を預ける体勢になってしまい、鼻先が触れそうなほどお互いの顔が近くなる。
    「そんなコト思っとるわけないやん。…なぁ、嫌とちゃうんやったら、」
    長い指がゆっくりと頬を滑っていく感触がくすぐったくて、逃れようと身体を動かしてみるが腰を掴む手は存外力強くてびくともしない。
    「…ホンマに付き合ってみる?」
    顎を持ち上げられ、視線がぶつかる。目を細めて誘うように笑うその表情は普段の人懐っこい様子からはかけ離れていて、見つめられるだけで全身が粟立つ感覚に襲われる。
    同時に頭の中で警鐘を鳴らす。これ以上はいけない、と。
    「ば、か…あんまり揶揄うなよ…」
    緊張して上手く力の入らない手で肩を押し返しながら声を絞り出し、なんとかそう告げる。すると意外にもコイツは密着させていた身体をあっさりと離した。
    「すまん、びっくりさせたな」
    恐る恐る見上げると、もういつもの見慣れた人好きのする笑顔に戻っていて。落ち着かせるような手つきで柔く頭を撫でられる。
    「………帰る」
    「ん、送るわ」
    気まずさを掻き消すように小さな声で一言伝えると、コイツは普段の調子で軽く返事をして支度を始めた。
    それに比べてこっちはまだ立ち上がる気力も湧かなくて。ああ、こんな顔のまま寮に戻ったらまた誤解されるんだろうな…と。どう言い訳をしようかと思いながら、上着を羽織る背中をぼんやりと眺めていた。
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