台牧と台葬で現パロ海ネタ♡ 就労というものをなめくさっているであろう弟を日々心配していた兄のもとに、ある日友人の呟きが聞こえてきた。
「困ったことがある、海の家のバイト要員が足りないんだ」
渡りに舟とはこのことか、ウルフウッドはすぐさまその友人にとびついた。曰く、自分の弟を貸してやる、と。
そういうわけで貴重な高校二年の夏休みを半分ほど、ニコラスは兄のさしがねのもと炎天下のビーチの下で浪費することになったのだが。
「お兄さん、こっちにビール二つね」
「僕、かき氷、いちご味で」
「枝豆よこせや~」
兄と友人の三人組が毎日やって来るのはいかがなものか。
暑さによる汗がたらりと流れる。苛立ちから盆を持つ手に力がこもってしまうが、ニコラスはぐっとその感情を押し込めてにっこりと笑みを貼り付けた。
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