タイムパラドクスゴゴフシ♀ III 『奇妙な三角関係』***
「未来から来た五条? なにそれウケる、負担が2倍で夏油が死ぬじゃん」
「君が多少は引き受けてくれるという配慮とかはないんだね」
「あたぼうよ、うわマジだ、二匹いる。一匹頂戴よ、解剖してみたい」
「駄目、別人に見えて一応地続きの悟…のはずだから。危害を加えたら将来の悟が大変なことになるよ」
小柄な同級生がヤニ代わりの棒飴を咥えたままへらへらと事態をおちょくるが、すでに夏油の胃はきりきり痛み出していた。目下話題の彼はというと、高専応接室の革張りソファーにどっかりと腰を下ろしていちごオレなど啜っている。顔面には真っ黒な目隠しがへばりついていて、風体が胡散臭いことこの上ない。
「そうそうコレよコレ! 学生時代いっつも飲んでたなぁ〜〜! このパックのやつ、僕の時代では終売しちゃっててね。やば、超懐い、ノスタルジーで泣きそう」
5561