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    harurun2908

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    harurun2908

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    突然アイドルになる事になったさねぎゆのお話です。まだ途中なので、続きが書けたらpixivに掲載します😌

    俺たち⭐︎アイドル!義勇さんお誕生日おめでとうございます!

    •本来は1話完結予定でしたが、どんどん話が長くなりました😂しかもまだ義勇さんがデビューすらしていません。

    •おばみつ要素が少しあります。

    •表紙の素材はお借りしております。

    •pixivにも掲載しますので、ゆっくり遊びにいらして下さい🙏
        ☆登場人物☆

    実弥→
    芸能事務所「dohadenafumen」でマネージャーをしている。🌊のマネージャーになる事に。
    義勇→
    事務所の社長(宇髄さん)にスカウトされた。

    宇髄社長→
    事務所の社長兼モデル。ど派手な事が大好き。スカウトの腕が一流。

    伊黒先輩→
    人気アイドルmitsuriのマネージャー兼恋人。

    mitsuri→
    アイドル兼大食いタレント。

    キョウジュロー→
    超人気の大食いタレント。蜜璃ちゃんと一緒のグルメレポは「わっしょい!わっしょい!」しか言わないがそれが人気。
    二人が紹介したものがバカ売れする現象を「わっしょい売れ」という。

    悲鳴嶼リーダー→
    マネージメント部門のリーダー。

    MASA→
    美容師。🌊さんのカットを担当する。

    M→
    凄腕スタイリスト。ゲスいが仕事は出来る。


    ⭐️⭐️⭐️


    「お前がアイドルとして成功する譜面が完成してるぜ☆」

    突然社長に呼び出されたと思ったら、開口一番全く意味の分からない事を言われた。

    「……いや、俺マネージャーですが……」


    □□

     俺の名前は不死川実弥。芸能事務所「dohadenafumen」でマネージャーの仕事をしている。去年新卒で入社して2年目の今、そろそろタレントの担当を付けようかという話になっている。1年間、マネージメント部門の悲鳴嶼リーダーにみっちり教えてもらい、お墨付きをいただいた。近々誰かのマネージャーにつく事になるだろう。

    「おーい!いい子スカウトしてきたぞ!」
    ど派手な服に身を包んだ社長が帰ってきた。社長の後ろに立っていた青年を見てビックリした。あまりにも冴えない感じだったからだ。年は同じくらいか?髪はロン毛であまり手入れもされておらず、分厚いメガネもかけていて正直顔も良く見えない。社長もついに見る目が無くなったのかと思った。(社長は今、大人気のアイドル甘露寺蜜璃を見つけた凄腕スカウトマンと言われている)

     しかしメガネを外して髪をきれいに整えたら、今まで見たことのないような美しい顔をしていた。長いまつげ、すうっと通った鼻筋、そして吸い込まれそうな青い瞳。唖然とする俺に、社長はニヤニヤと俺の肩を叩いた。
    「冨岡くん、君のマネージャーの不死川だ」
    「えっ!?」

    勝手に決められ驚く俺に冨岡さんはペコリと頭を下げた。

    「まずはモデルとしてデビューさせて、ゆくゆくは俳優にさせたいと思ってる」
    社長の中にはすでに成功の譜面が出来ているようだ。
    「マネージメントはお前に任せるから、ど派手に売れるようにしろよ☆」

    □□

    「……という訳で、初めて担当が付くことになりまして」
    と、隣のデスクの伊黒さんに報告をする。
    伊黒さんはうちの看板アイドルの甘露寺蜜璃を担当している。彼女が今のように売れたのは社長の見る目と伊黒さんの育てる力が凄かったからだ。大食いの才能を見つけ、大食いタレントの地位も確立している。もう一人いる大食いタレントの煉獄杏寿郎と二人で「わっしょい!」と言いながら次々と食べる姿は大人気で、二人が紹介したものはわっしょい売れと呼ばれているそうだ。

    「なんか陰気臭そうだが大丈夫なのかね?」
    伊黒さんはもっさいバージョンの冨岡さんの写真を見て怪訝そうな顔をする。
    「それがですね…」
    俺はメガネを取って髪を整えた冨岡さんの写真を続けて見せた。

    「〜〜っ!!?!?」
    伊黒さんは声にならない声をあげる。そりゃそうだ。俺もなったから。

    「これは煉獄、甘露寺と続くうちの看板タレントになれるかもしれんな」
    珍しく伊黒さんがニヤリと不敵な笑みを浮かべた。うちの事務所から売れっ子が出るのは、俺達の給料にも関わってくる事だし、伊黒さんは担当タレント兼恋人の甘露寺に食べさせてやらないといけないから、事務所の利益になる事は大賛成だろう。絶対に冨岡さんを売れっ子にするんだぞ!と伊黒さんに気合いを入れられた。


    ───さて。社長にはマネージメントを任せると言われた事だし、冨岡さんを変身させてやらないとな。社長にも冨岡さんが売れたらボーナスを弾むぜ☆と言われた。うちは兄弟も多いから、弟妹たちの学費に充ててやりたい。


     後日事務所にやってきた冨岡さんはやはりもっさり髪にメガネだった。
    俺に着いて来てくれ、と冨岡さんをヘアサロンに連れて行く。冨岡さんはこういう所は初めてだ、とキョロキョロ周りを見回していた。

    「実弥!久しぶり!」
    匡近が笑みを浮かべながら俺たちの所へ来た。匡近はうちの事務所のタレントも多く担当している美容師だ。
    「匡近、急に悪かったな」
    「実弥に頼まれ事をされるなんてめったに無いから嬉しくてさ。スケジュール頑張って調整したよ」
    「冨岡はこれからうちで売り出すんだ。めちゃくちゃかっこよく仕上げてくれるか?」
    「OK!任せて」
    親しげに話す俺たちの間で冨岡さんが交互に俺たちの顔を見ていた。
    「匡近は幼なじみなんだ。こんな感じだが、腕は一級品だから」
    「こんな感じってどんな感じだよ。冨岡さん、かっこよくするから期待していてね」
    「は、はい。よろしくお願いします……」

    最初に会った時から気になっていたが、冨岡さんは自分に自信が無いのか喋り方に出ている気がする。ボソボソ喋るし、姿勢もあまり良くない。こんないい素材を持っているのにもったいない。俺がこの美しさを開花させてやる!と意気込み、まずは見た目からとヘアサロンに来たという訳だ。

    匡近に完成したら見せるから、と別室で待つように言われた。次はスタイリストをつけないとな……と事務所が契約しているスタイリストのリストを見る。

    「……やっぱりこの人かァ」
    俺は独り言を言いながら、スマホの電話帳の「ま」の所を開いた。


    「さーねみ!終わったよ〜!」
    匡近が呼びに来た。一体どうなったかドキドキしながら見に行くと、冨岡さんはこちらに背を向けていて、今まで隠れていたうなじが見えた。日に当たっていなかったからか、白くてめちゃくちゃきれいだ。男のうなじをきれいだなんて初めて思った。なぜか冨岡さんはこちらを向いてくれない。

    「……どうした?見せてくれよ」
    そう声をかけると
    「な、なんかこんな風にしてもらうの初めてで、恥ずかしくて……」
    「なーに言ってるの冨岡さん!これから君は全国……いや世界中の人が君の事を見るんだよ!めちゃくちゃかっこいいから実弥に見せてあげて」 
    匡近が冨岡さんの前に周り、肩を持ってくるりと回し、メガネを外させる。

    先程までのもっさりした冨岡さんはすっかりいなくなり、髪もツヤツヤにしてもらったようだ。少しボブっぽい髪型は冨岡さんのキレイさとかっこよさを生かしている感じがしてすごくいい。

    「……匡近、お前本当にすげェな」
    思わず漏れた言葉に匡近が笑う。
    「何?今更気付いたの?」

    ──これは変身させがいがあるぞ。俺はワクワクしながら次の場所へ冨岡さんを連れて行った。


    □□

     次に向かったのはとあるセレクトショップだった。

    「急に悪かったなァ。前田さん」
    「いえいえ。不死川さんからお願いされるなんて腕が鳴りますよ」

    店内にいたのはここのショップのオーナー兼うちの事務所のタレントのスタイリストでもある前田さんだ。彼は女性タレントにやたらと露出の高い衣装を着せたがるゲスいやつで、ついたあだ名はゲス前田。しかし、センスはいい。本人は女性タレントの担当をしたがっていたが、試しに男性タレントのスタイリングをしてもらったら、とんでもなく良かった。縫製の腕も一流なので、既製品で気に入らなければ自分で作ってしまう。冨岡さんはキレイな顔をしているし、前田さんが変な方向に走らないか少し心配だが、後ろで俺が見ていたら大丈夫だろう。

     前田さんは冨岡さんを上から下まで眺めて、何やらブツブツ言っている。
    「背は176cm……。細身だが筋肉はしっかりあるタイプ……」
    見ただけで分かるのか。
    「少しお待ち下さい」
    前田さんはスタイリングが思いついたようで、服を取りに行った。

    前田さんが戻るまでの間、俺たちも店内を見る事にした。冨岡さんは値札を見てビックリしている。あまり表情が変わらないタイプに見えたので、ちょっと可愛いと思ってしまった。

    「ここの服、なかなかの値段するよなァ」
    冨岡さんが言いたいであろう事を代わりに言うと、冨岡さんはコクコクと頷いた。

    「でもその値段の価値はありますよ」
    服を選び終わった前田さんが戻ってきた。
    「一通り揃えたので一度着てみましょうか」
    なんとなく心配なので、フィッティングルームまで着いていく。

    冨岡さんが着替えている間、前田さんと二人で待つ。

    「……冨岡さんは売れると思うか?」
    マネージメントを任せると言われたが、初めての事だしやはり不安はある。俺の不安そうな顔を見て前田さんはフフンと鼻息を荒くした。
    「売れるように不死川さんがするんですよ。僕のスタイリングした服を着たタレントさんが売れないのはうちの売上にも関わりますからね!頼みましたよ!」

    まさか前田さんに励まされる日が来るとは。
    「そうだなァ。頑張らなきゃな」

    そう話していると、フィッティングルームのカーテンがもぞもぞと動いた。

    すっとゆっくりカーテンを開けた先の冨岡さんは先程のどこで買ったか謎すぎる服とは全く違う服に身を包んでいた。シンプルなシャツに細身のパンツ。服自体はめちゃくちゃオーソドックスに見えるが、サイズがピッタリで冨岡さんのために誂えたようだ。前田さんは冨岡さんの着たシャツの衿をキレイに整える。
    「いやぁ、いいですね〜。背はモデルとしては高くないですが、バランスがいいから実際より高く見えますね」

    確かに前田さんの言う通りだ。もさもさの髪のせいで頭が大きく見えていたが、カットした後は本来の顔の小ささが際立つ。

    冨岡さんも気に入ったのか後ろ姿を確認したりしている。

    「冨岡さん似合ってるよ。すげェかっこいい」
    「……そんな事言われた事ないから嬉しい」
    冨岡さんは少し顔を赤らめながら微笑んだ。

    ……この人、こんな顔で笑うんかァ。なぜだか分からないが、心臓がバクバクしている。落ち着け俺。

    ──俺はこの時すでに冨岡さんに惚れていたというのをしばらくしてから気付く事になる。




    〈まだ義勇さんがデビューすらしていませんので……続きます!〉


     
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