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    99_0801

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    yrym_kan

    DONE茶古さんのフルカラーイラスト本に寄稿させていただいた小説を再録しました!
    槍弓が俳優してたら?という妄想滾る御本に「雑誌ってよくわからんコラムとか連続小説あったりするよな~」という私の偏見でとあるお話の続話を書かせていただきました。
    キャスターによるコラムも担当しましたので、そちらはぜひ御本でくださいませー!
    midnight cocoon 完全版☆現パロ時空
    ☆ややホラー、モブ弓描写あり
    ☆深夜の街を歩く弓が槍に出会うお話

    (寄稿分から読む場合は、@まで飛んでくださいませ…!)



     私はエミヤ。散歩が趣味の会社員だ。
    『散歩が趣味』というのは、半分本当で半分皮肉である。
     手短に説明すると、弊社はブラックだった。そのため連日残業続き、深夜の徒歩帰宅が私の日課となっていた。
     徒歩出勤に憧れて近場に住んだばかりに、とんだ災難である。
     今、世間は地獄のような真夏らしい。クーラーの効きすぎたオフィスで汗腺が瀕死の身体も、こうして歩けばじわりと汗をかきはじめる。生きているだけで消耗する季節の隙間のような時間、早朝と深夜だけが私の知り得る今夏だった。
     にゃあ、と。どこからともなく聞こえた鳴き声に顔を上げると、石造りの塀に黒猫が座っていた。
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