エンドレスナインシークワーサーの小さく可愛いらしい白い花をイサミの回りに散りばめる。
いつだって、優雅な君に。
オレンジの太陽(イサミ)のような花をイサミの回りに散りばめる。
いつだって、愛らしい君に。
ジャスミンの花をイサミの回りに散りばめる。
いつだって、私と共について来てくれた君に。
イリスの花をイサミの回りに散りばめる
いつだって、私を信じてくれた君に。
薔薇を5本、そっとイサミの胸に添える
君と出逢えて本当に良かった。
イサミ、君は「俺のことなんかさっさと忘れて好きなことをしろ」なんて言ってくれたけど私がイサミのことを忘れるなんてできないよ。
今だってイサミ、君がいなくて私はヒーローらしくなく泣いて、泣いて、泣いて
イサミがくれた色彩が剥がれ落ちて元のモノクロの私に戻ってしまうくらいに泣いて
イサミの棺は私の涙でいっぱいになってイサミが起きてくれたらきっと
「俺を溺れさせる気か!!!」なんて怒ってくれるだろうくらいには泣いて
君がそうしたように俯いて、膝を抱えて「らしくないぞブレイバーン!」って怒って欲しくて
また君の熱いパトスを感じたくて
いつまでも泣いていたら、「顔を上げろブレイバーン!」と光(イサミ)が狭く暗い場所から広く明るい場所へと導いてくれるように、イサミが暖かく私を抱きしめてくれる。
「ブレイバーン……泣くなよ」
『イシャミィ……』
「ブレイバーン、今こそ新たなるユニバースに共に行こう!」
……ああ、そうだった。
私も君で君も私だったね、イサミ。
初めて私と出逢った時のように手を伸ばすイサミの手を取る。
『行く、イサミと共に』
イサミにぎゅっと手を掴まれ、そのまま共に飛び立つ。
「……ブレイバーン、これから出逢う俺はお前を覚えているかもしれないし、覚えていないかもしれない。
それでもまた、俺と出逢ってくれるかブレイバーン?」
『ああ、何度だってイサミに、君に私の意思で、私の足で逢いに行くとも!』
「待ってる。ブレイバーン」
コツン、とイサミと拳と拳を合わせそのまま光(イサミ)に向かって最大出力で走り抜ける。
赤の髪、白のジャケットを翻し
青のサングラスの下でキラキラとエメラルドグリーンの瞳を輝かせながら1つの花屋にたどり着く。
『待たせたな、イサミ』
「薔薇を999本も頼むなんて、何考えてんだよ」
『それはもちろんイサミのことを』
「……ばか」
ちょっと怒ったふりをしながらも幸せそうにはにかんだ顔のイサミを抱きしめる
イサミ、君が何度産まれ変わっても
イサミ、君を愛してる。