『そうだ5次元で捕まえて』「そうだ5次元に行こう」
「そうだ、京都に行こう的なノリで5次元に行こうとするな」
出家の次は5次元か、と頭を抱えながらサタケは部下であり、この世界を救ったヒーローでもあるイサミをなだめる。
イサミと共に世界を救ったヒーロー、ブレイバーンがいなくなってからは
少し見え隠れしていた弱さを隠すことなく、次々と何かしようとするので目が離せない。
「止めないでくださいサタケ隊長
あいつが、ブレイバーンが俺を待っている声が聞こえるんです」
「どこのウサミミ仮面よ」
「ヒビキ、こいつを止める人員を至急要請してくれないか？」
現れたヒビキにほっと一息をつく、
元々強かったが、ブレイバーンと出会い共に過ごしたことでさらに強くなり行動力の化身になったイサミを止めるのは一人では難しくなったのだ。

『君と同じものが見たい』AM：４時
それが、イサミ・アオの起床時刻だった。

花屋ブレイフラワーの開店時刻は、９時～１９時だがイサミの趣味である筋トレを行うために毎朝この時刻に起床しているのだ。

「……よし」
歯を磨き、顔を洗い、鏡を見て身だしなみをそれなりに整える。
それがイサミのルーティンだ。
お気に入りの黒のトレーニングウエアに着替え、ランニングシューズを履きドアを閉めて、適当な広さのある場所でラジオ体操をする。

急に走ったら危険だからな

深呼吸をし、その場で今日の調子を確かめるようにその場で軽くジャンプをする

「……ん」
今日もいつも通りの一日だ。
左右を確認し、朝の景色を楽しむように軽く走り出す。

朝の４時ともなればまだ町は眠りの様相で、イサミの他に動くものがあるとするならば新聞配達のバイクか犬の散歩をする顔見知り程度だろう。