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    ののと

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    五七。久しぶりに会えたのに邪魔される二人。短い。r18でも特殊でも全くないですが糖度と密着度高いのでそのためのワンクッションです。

    #五七
    Gonana

    お互い仕事が終わって、何週間ぶりにやっと会えた日。七海の家で二人、なんでもない顔して食事をして、珈琲を入れてソファに座り、適当にテレビを流しながらここ数日の話をしていた。そうして、一瞬だけできた無言の時間。目が合ったと思ったら、どちらからともなくキスをしていた。
    重ね合わせていただけの唇、少し離したり、また押し付け合ったり。じゃれ合うようなそれがどんどん深くなって、お互いの舌が相手の口のなかへと入り込んで絡み合っていく。がっついてるな、お互い、そう思いながら。それでも勿論やめることなく。狭いソファの上で七海が五条の上に乗りあげる形で座り、その腰を五条がしっかりと抱え込んでいた。
    徐々に触れ合う箇所が増えていく。でも、もっと。久しぶりの逢瀬、一度こうなれば、当然次に考えることは二人とも同じで。普段は五条に流されがち、任せがちなここからの流れ、でも今日は七海も積極的で、五条のいつもの黒服の中に手を差し込んでいた。当然五条も同じようにしていて、さぁいよいよ脱がしてしまおう、といったところで、お約束の電話の音が鳴り響いた。五条の、携帯から。
    一瞬、間。鳴り止まない音に、はぁとため息を吐いたのはどちらか、テーブルで振動している携帯へ五条の手が伸びる。

    「ーいやそれ今じゃなくてもいいし、僕じゃなくてもいいよね。前から言ってるけど」
    五条の言葉で仕事の話だと言うことが分かる。七海は何も言わず、上に乗ったまま目の前にある首筋に唇を落としたり、歯を立てたりしていた。その間ずっと五条の手は七海の服の中に入えたまま、その肌を撫でていた。
    「ーだからさぁ、それは分かってるけど。…はぁ」
    話すそのトーンとため息に、諦めたな、と七海は察した。悪戯するのをやめ、五条の肩口に頬を寄せて体の力を抜きもたれかかる。
    「ー分かったよ、分かったって」
    通話が切られる音がして、七海は目を伏せもたれた状態のまま、手探りでまだ五条の手の中にあるだろう携帯を探した。手首に触れ、指をすべらせそれば、指先に冷たい無機質なそれがカツンとあたる。それを奪い取り、床のカーペットへと投げ捨てた。
    「…ごめん、直ぐ戻ってくるから」
    「…駄目です」
    くぐもった声で、珍しいことを言う七海に、五条は見られてないことをいいことに顔を緩ませた。五条だって、本当に心底行きたくない。けれど、だから、分かりすく同じ気持ちだと言葉で表されたことに笑みが漏れてしまった。イライラしていたのに。
    携帯を捨てられて空いた手で目下にある金色の髪を撫でる。優しく触れてから顔を上げさせて、またキスを。触れて、開けさせて、舌を絡めて。体をまさぐる手も止めない。
    先に離れたのは七海の方だった。きちんと目が合う距離まで顔を離して、何も言わず小さくため息だけ吐いた。そしてのろのろと体を起こす。五条はじっとその様子を見ていた。そしてぼやく。
    「…行きたくない」
    「…駄目です」
    仕事でしょう。先程と同じ台詞の後にそうつけ加えて、七海は体を完全に起こし転がったままだった五条の腕を引いた。同じようにため息を吐きながら立ち上がった五条の腕を引いて、玄関へと向かう。

    靴を履いてから、再び玄関で向かい合う。
    「すっごい気だるげな感じで行こっかな、だらしなく」
    そう言ってアイマスクを指に引っ掛け振り回す五条。七海は動くその指を掴んで、アイマスクを取り上げた。それを五条の頭から通して、きちんと目元へ。乱れた髪を手櫛で直してやって服も正す。
    「…駄目です。ちゃんと、しっかり“仕事だけ”してきてください」
    さっきの呼び出しは、五条指名のものだった。指名しているのは、お偉方関係の女性。五条でなくてもいい案件、けれど、その権力とやらでもって指名してくるのだ。しかも一度解決してるのに、しつこく。
    とは言え、仕事は仕事である。行かなきゃいけないし、行かせなきゃいけない。
    「うん。もう本当に、終わらせてくる」
    「そうしてください」
    七海は素足のまま、一歩前に踏み出した。汚れるのは覚悟済みで。もう一度、キスを、そう思って。けれど、足が汚れることは無かった。五条の術の中にいたから。なんだかひどく、それが今は心地良いと七海は感じた。
    触れ合わせてたのはほんの数秒で、直ぐに離す。この後長く一緒にいる為に、だ。七海がまた一歩後ろに下がれば、今度はちゃんと足の裏がフローリングに触れた。
    「いってらっしゃい」
    「ん」
    後を追ってきた唇が七海の頬に触れた。

    ドアが閉まる音が、静かな玄関に響く。七海はそのドア意味もなく見つめたあと。いつも通り、だった表情を崩した。眉間に少し皺を寄せて、所謂、むっとした表情。不服、と言うに気持ちを隠すことなく顔に出していた。五条がいる間は決して見せなかったけど。態度には、出していたかもしれないけど。
    それからふっと短く息を吐いてくるりと体の向きをリビングへ。きっと本当に直ぐ戻ってくるだろう、彼がそう言ったから、それまで少しだけ、お酒でも飲んでいよう。そう思って。
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    ののと

    DONE五七。久しぶりに会えたのに邪魔される二人。短い。r18でも特殊でも全くないですが糖度と密着度高いのでそのためのワンクッションです。
    お互い仕事が終わって、何週間ぶりにやっと会えた日。七海の家で二人、なんでもない顔して食事をして、珈琲を入れてソファに座り、適当にテレビを流しながらここ数日の話をしていた。そうして、一瞬だけできた無言の時間。目が合ったと思ったら、どちらからともなくキスをしていた。
    重ね合わせていただけの唇、少し離したり、また押し付け合ったり。じゃれ合うようなそれがどんどん深くなって、お互いの舌が相手の口のなかへと入り込んで絡み合っていく。がっついてるな、お互い、そう思いながら。それでも勿論やめることなく。狭いソファの上で七海が五条の上に乗りあげる形で座り、その腰を五条がしっかりと抱え込んでいた。
    徐々に触れ合う箇所が増えていく。でも、もっと。久しぶりの逢瀬、一度こうなれば、当然次に考えることは二人とも同じで。普段は五条に流されがち、任せがちなここからの流れ、でも今日は七海も積極的で、五条のいつもの黒服の中に手を差し込んでいた。当然五条も同じようにしていて、さぁいよいよ脱がしてしまおう、といったところで、お約束の電話の音が鳴り響いた。五条の、携帯から。
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