闇の中で手前ぇの声だけがやけに鮮烈だった。
離せと叫ぼうが、止めろと踠こうが俺を掴んだ闇が俺を離すことはない。なんで邪魔をするんだ。弟が待ってやがんだ。アイツはまだ小学生なんだ。俺がいなきゃ誰がアイツを守るんだ。アイツは俺より頭がいい。一人で勝手に幸せになるかもしれねぇ。だがそれじゃあ意味がねぇ。俺がアイツを幸せにするんだ。誰だか知らねぇが約束したんだ。
『君の神様になりたかった』を聞きながら。

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