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    konatu_0722

    @konatu_0722

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    konatu_0722

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    前に書いた蓄光ゴムの続きのようなもの。
    短いらくがき

    #刑桐
    paulowniaWood

    「三日月藻」
    「みかづきも?」
    刑部が口にした単語を、そのまま復唱する。三日月藻。確かアレだ、昔理科の授業で習った。あと古い映画で観た気がする。カタツムリのなんちゃらで人を操るホラー映画。
    「パラサイド・イブだな。あとそれに出てくるのはミトコンドリアだ」
    そう、それ。それを見てから暫くは、カタツムリを捕食する鳥を見て背筋が凍えた。
    「で、その三日月藻がどうしたんだよ」
    今、この時にする話だろうか。小休止となったが自分たちは今まさに裸で抱き合い、いざ挿入となっていたはずだ。それが寸止めされて荒かった息も整ってきた。訝しんで見上げると、刑部の視線は桐ケ谷の股間を向いている。釣られて見ると、自分の猛りたったものが緑色に発光している。前に貰った、蓄光ゴムだ。使用期限が近いので最近はよく使っている。
    ここ最近は天気も悪くシーツを洗濯に出すのも面倒だからと桐ケ谷もつけたが、それがなんだと声に出す前に頭の中で繋がった。
    「――誰が微生物だっ!」
    暗にアレか、小さいと嘲っているのか。刑部よりはコンパクトに見えるが、太さは負けてないはずだ。腰に回していた足の踵で、げしげしと刑部を蹴る。
    「んだてめぇ喧嘩なら買うぞ」
    「待て落ち着け。三日月藻は単細胞生物の中でも比較的大型だ」
    「問題はそこじゃねぇんだよ!」
    つーか誰が単細胞生物だ。
    「緑色で弓形に沿っているから、つい口に出たんだ。そう怒るな」
    あやすように桐ケ谷の頭を撫でてくるが、流されてたまるものか。半眼になって睨みつける。
    「お前だっておんなじのつけてるじゃねぇか」
    「俺はほら、挿れてしまえば、ね」
    「あ、ん――っ、てめ、挿れる前に言えよ」
    クソと悪態を吐くが、それも腰を揺らされる度に甘い呻きへと変わっていく。
    終わったら覚えてやがれと背中に力いっぱい爪を立てるが、残念ながらそれが叶うことはなかった。
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    konatu_0722

    MOURNING日常推理モノが書きたいと頑張ったけど、面白くないのでここで供養
    「呪いって信じるか?」
     深夜午前二時。明かりを消して怪談話をするにはもってこいの時間だが、同じベッドに眠る刑部は興味の欠片もないようで欠伸をしている。桐ケ谷だって別段、怖い話をしようと考えたわけではない。ただ単に、ふと思い出しただけだ。
    「お前の口からそんな単語が出てくるなんてね。どうした、夜中のトイレに行くのが怖くなったか」
    「そんなんじゃねぇよ。ただこないだ大学の先輩に変なこと言われてさ」
     興味を持ったのか、枕に預けていた頭を腕に乗せてこちらを見てきた。
    「詳しく話してみろ」

     まだサブスクにも上がっていない話題の映画があった。興行収入何百億だかで、大学でも見に行ったと話題で持ちきりだった。あいにく桐ケ谷は見てなかったが、同じ学部の先輩が興味あるならDVDを貸してくれると言う。その先輩は二年に上がってから同じキャンパスで通う内に仲良くなり、来年は大学院に進むらしい。スタオケの練習と授業の兼ね合いが難しく、提出物に困っていると声をかけてくれたり、過去テストの情報をくれたりと工業部では珍しい部類の穏やかで気配りができる人で世話になっている。そんな先輩から、興味があるならと借りることができた。家に帰り早速観ようとパッケージを開けると、中は何の印字もされていないDVDが一枚。普通はタイトルが印刷されているのにおかしいなと思いつつデッキに入れようとしたところで、その先輩から電話がかかってきた。
    2883

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    konatu_0722

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    「呪いって信じるか?」
     深夜午前二時。明かりを消して怪談話をするにはもってこいの時間だが、同じベッドに眠る刑部は興味の欠片もないようで欠伸をしている。桐ケ谷だって別段、怖い話をしようと考えたわけではない。ただ単に、ふと思い出しただけだ。
    「お前の口からそんな単語が出てくるなんてね。どうした、夜中のトイレに行くのが怖くなったか」
    「そんなんじゃねぇよ。ただこないだ大学の先輩に変なこと言われてさ」
     興味を持ったのか、枕に預けていた頭を腕に乗せてこちらを見てきた。
    「詳しく話してみろ」

     まだサブスクにも上がっていない話題の映画があった。興行収入何百億だかで、大学でも見に行ったと話題で持ちきりだった。あいにく桐ケ谷は見てなかったが、同じ学部の先輩が興味あるならDVDを貸してくれると言う。その先輩は二年に上がってから同じキャンパスで通う内に仲良くなり、来年は大学院に進むらしい。スタオケの練習と授業の兼ね合いが難しく、提出物に困っていると声をかけてくれたり、過去テストの情報をくれたりと工業部では珍しい部類の穏やかで気配りができる人で世話になっている。そんな先輩から、興味があるならと借りることができた。家に帰り早速観ようとパッケージを開けると、中は何の印字もされていないDVDが一枚。普通はタイトルが印刷されているのにおかしいなと思いつつデッキに入れようとしたところで、その先輩から電話がかかってきた。
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    ashn__k

    DONE10年後に集まったスタオケメンバーの話(成視点、刑桐)いかにもといった感じの黒塗りの高級車が居酒屋の前に止まった。一瞬何事かと身構えるが、降りてきたのは見覚えのある懐かしい顔だった。

    「うちの晃が世話になったようだね」

    「……刑部さん!お久しぶりです。変わりませんね」

    「お前も変わらないな、成宮」


    青春を共にしたオケメンバーたちと久々に飲みに行った。あの頃のことを思い出すと今でも胸が熱くなる。メンバーを集めるために全国を巡り、色んな土地で演奏した。その思い出の一つ一つが、夜空に瞬く星々のように今も俺の胸の中で輝いている。

    『スターライトオーケストラ』

    その名に相応しい日々だった。



    「今回も楽しかったですよ」

    「それは良かった」

    こうやって今でも顔を合わせる俺たちと一線を引いた彼。正直、姿を見ることはもう無いと思っていたから今日この場に現れたのは心底意外だ。

    「……それだけ大切なんですね」

    居酒屋の看板にもたれかかるようにして座る彼の相方を見る。あの頃よりも伸びた髪の毛が顔を覆っていてよく見えないが、きっとすやすやと寝息を立てているのだろう。

    喧嘩は強いがアルコールには滅法弱いみたいだ。まあそれを分かって、自分 1201