好きという気持ち 2好きという気持ち 2
士官学校、夕食後の自由時間。
イーグルとジェオは仲良く並んで、ひとつの袋から菓子を食べていた。多くの者は大部屋に一台だけ設置された配信機を見ながら和んでいるので、食堂にいるのはイーグルたちと他数人だけだった。
「ジェオの手作りお菓子が懐かしいです」
「今後、数十年単位で食えないかもしれないぜ?学校を卒業したらそれぞれ配属先が微妙に違うだろうし、休みが合うかも分からない。それに死ぬかもしれないしな。何よりお前は俺より出世が早いだろう」
「そういうことは冗談でも言わないでください」
イーグルは鋭くジェオを睨んだ。
「僕が死ぬのは構いません。夢のために、貴方には生きていてもらわないと。貴方は僕よりずっと世渡りが上手で人に好まれるし、僕は知っているんですよ、何かを成し遂げるには孤独は禁物だと」
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