ベリーダンス退屈だ。
商談として呼び出されたトルコ料理店。
店内は異国情緒溢れるトルコランプや壁飾りで彩られていた。
この、一代で大企業と肩を並べるまでに自社を成長させたルシファー・モーニングスターは退屈していた。
商談と言えばもっと格式高いところで、少しづつ運ばれてくるコース料理に舌鼓を打つ、というのが定石だろうに。と相手の店を選ぶセンスを疑ってすらいた。
好みのダンサーがいるから、という理由で連れてこられていたが。
ルシファーはもう女にも男にも飽き飽きしていた。
「ここの踊り子がそれはそれは奇麗で。見かけたときからファンなんですよ」
商談相手の言葉が右から左に流れる。
商談をしに来たんじゃないのか。
さっさと終わらせて帰りたい。
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