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    miinaC_shiro

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    miinaC_shiro

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    フォロワー様からの頂き物。

    1号とチカのうちうち小説。
    (1号とミーテはくっつかない世界)
    皆仲良しな世界線、カルドもジェルベーラも。

    ✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼••┈┈••✼

    「えっ?!それって……一号、チカ先生に恋してるの?!」
    「シッ……!声ガ デカイゾ 小娘……!」

    チカの助手である一号と、チカの研究対象であるミーテ。
    家主であるチカは外出しており、二人は留守番をしていた。
    二人っきりのタイミングで一号は、チカと共に居る時のみに自身に起こる不思議な現象を、ミーテに相談したのだが……

    「コレガ 恋ト 呼バレル モノ ナノカ……?」
    「聞いてる限り、そうだとミーテは思うよ。
    ……もう一度最初から説明してみて?」
    「ワ、分カッタ」

    ──異様なエネルギー消耗、急激な体内温度の上昇、動作不順、多大なエラー及びクラッシュ……

    「うーん、機械はミーテには難しくてよく分かんないけど……
    つまり凄い心臓がドキドキして、身体が暑くなって、いつもみたいな調子が出なくて、判断が鈍ったり頭が真っ白になる……ってことだよね?」
    「……ソウダ」
    「じゃあ恋だ」

    きっぱり言うミーテに一号は動揺する。

    「コッ……恋?!……私ガ、チカ先生ニッ……?!」
    「おかしな話では無いと思うよ?……だって、一号って長い時間先生と一緒に居るし……恋が芽生えてもおかしくないんじゃない?」

    ミーテは微笑みながら手でハートを作る。
    しかし一号は首を横に振る。

    「恋トハ 異性同士デ 発生スル 現象ノ ハズダ。
    ……私ニ 設定サレテイル 性別ハ 男。チカ先生モ 男。……有リ得ナイ」
    「別に性別なんて関係ないんじゃない?……相手がどんな人だろーと、好きって気持ちは変わらないでしょ?
    ……あ、ほら、ジェルベーラさんとかお花に恋してるみたいだし」
    「アレ ハ 別物 ダロウ……」

    頭を抱え悩んでいる一号を見てミーテは何か思いついたのか、おもむろに立ち上がる。

    「ねぇねぇ!じゃあさ、本当にこれが恋かどうか他の人にも聞いてみない?ミーテだけの判断じゃ不安なんでしょ?」
    「聞ク……ッテ、誰ニ?」
    「身近に恋を経験した人達がいるじゃない!」





    「……それで俺達の所に来たのか」

    二人はポルペッタとネーヴェの元へ会いに向かった。
    事情を聞いたポルペッタは一号に尋ねる。

    「チカと一緒にいるとそうなるのか?」

    こくりと頷く一号。

    「じゃあさ、もしチカの傍に可愛い子が居たらどう思う?」
    「…………邪魔ダ ト 思ウ」
    「その子をチカから遠ざけたいって思う?」

    こくりと頷く。

    「チカが他の人と話してるとどう思う?」
    「………………分カラナイ」
    「うーん、少し難しい質問だったかな。
    えっと、一号との会話を中断して他の人とのやり取りを優先してたらどう思う?……仕事とかじゃなく私用で」

    一号はその場面を想定して考える。
    話をしていたら止められて、自分以外と会話をし始める。
    きっとあの人の事だから、どっか行ってろと言うだろう。……と

    「……構ッテ欲シイ ト 思ウ」
    「恋だね」

    ポルペッタも断言する。

    「こい?こいしてる?のっ?」

    話を聞いていたネーヴェが一号に尋ねる。
    一号はその問いに答えられず、顔を背ける。

    「シカシ……ゥグ、ソウカ……コレガ 恋ナノナラバ、私ハ ドウスレバ……」

    悩む一号にポルペッタがはっきりと伝える。

    「そんなの簡単。告白すればいいんだよ。なー、ネーヴェ♡」
    「うんっ!すき、っていう!こくはく、する!」
    「告白カ……ド、ドウヤッテ……?」

    一号の質問に頭を悩ませるポルペッタ。
    うーん、と頻りに唸る。

    「…その辺は人によって違うからなぁ……俺ははっきりと好きだ!って伝えたけどな」

    ポルペッタはそう言ってネーヴェの頭を撫でる。
    撫でられてネーヴェは嬉しそうな顔をする。

    「ナ、ナルホド」
    「うーん、でもチカ先生は賢くて少しひねくれてるし……はっきりと言うよりもオシャレに少しだけ捻った方が効果的かも……?」
    「いやいや、意外とアイツには真っ直ぐ言う方が効果的だぞ。一号の半身貰った時とか、普通に褒めただけだったしな」

    一号を挟んで議論するポルペッタとミーテ。
    会話の内容についていけないネーヴェと一号はお互いに顔を見合わせる。

    (マサカ、ココマデ 大事ニ ナルトハ……
    "恋"トハ 難解ナ モノダナ……今ノウチニ 調ベテミルカ……)

    一号は自身に搭載されているコンピュータをネットワークに接続し、様々な単語で検索をする。
    [恋とは][愛情とは][恋愛 心理][告白の仕方][恋人 喜ぶ][小説 恋愛]

    「「──で、一号はどう思う?!」」
    「エッ?!……ト」

    ポルペッタとミーテが同時に問いかける。
    何も聞いていなかった一号は突然の問いにしどろもどろとしてしまう。

    「あ……やっぱり自分で決めたいよねっ!ごめんね、勝手に話進めて……」
    「まぁミーテのロマンチストな考えも悪くは無いと思うけどな」

    ポルペッタとミーテはお互いにうんうんと頷き、
    何一つ聞いてなかった一号と、何も聞いていないネーヴェはただ上の空でいる。

    「まぁ一号、告白するなら早いうちにしないと誰かに先を越されるかもしれないぜ。
    ……チカに限ってはそんな事無いと思うけどな」

    ポルペッタの助言に一号は頷く。

    「……ソウダナ。アリガトウ ポルペッタ ト ネーヴェ」
    「いいってことよ!……あ、そろそろ夕飯の時間だしついでに俺んとこで一緒に食べ──」
    「私達ハ 帰ル」

    ポルペッタがご飯の話をし始めたので一号はさっさとミーテを連れて外へ出ていった。
    家に向かう途中、一号は道中に咲く小さな花を見つける。

    「あっ、やっぱり一号もお花持って告白が良いと思ってる?」
    「……マァ、ソウダナ」
    「一号もロマンチストさんなんだね〜!それだったらジェルベーラさんに見繕って貰うといいよぅ」
    「……イヤ、他ノ人ニ 頼ムナラ 自分デヤル」

    そう言って、丁度そこに生えていた青く小さな花をささっと摘み取る。
    それを見ていたミーテは目を丸くした。

    「えっ、えっ?!それでいいのっ?!あ、あのさっ、お花って花言葉とか色々あるし……!ちゃ、ちゃんと調べたり知ってる人の方が……!」
    「ナンダ、私ノ判断ニ 文句アルノカ 小娘」
    「やっ、いやっ、あのねっ?こ、告白って凄く大事な事だからねっ?!そんなささっとやるような事じゃなくて……!!」
    「沢山準備シテモ 時既ニ時遅シ ダッタラ ドウスル。マズハ 先ニ 伝エル ノガ 重要ダト 判断シタ」

    花を優しく持ち、すっと立ち上がる一号。
    それを少し心配そうに見守るミーテ。

    「……ま、まぁ、一号がそう思うなら。
    ……ってことはもしかして、今日、告白……するの?」
    「チカ先生ガ 帰宅次第」
    「そ、それなら私っ、少しジェルベーラさんのとこにお邪魔してから帰るねっ……!お夕飯時には帰るからっ!じゃあね一号!頑張って!」

    一号の返答も待たずに、ミーテはジェルベーラ宅へ向けて走り出す。
    姿が見えなくなるまでミーテを見守ってから帰路についた。





    「タダイマ帰宅致シマシタ」
    誰も居ないであろう家でも、挨拶はしっかり言えとチカから言われている一号。
    いつものように声を出すと

    「どこに行ってたんだ一号」

    奥の部屋からチカの返答があった。
    一号は慌てて声のした方へ向かう。……花を後ろに隠しながら。

    「チカ先生!……オ早イデスネ。オカエリナサイ」
    「なに、ちょっとした野暮用だったからな」

    チカは少しキョロキョロとする。

    「……それでお前はどこに行ってたんだ?小娘と一緒じゃないのか」
    「ミーテ ハ ジェルベーラ宅ヘ 出カケテ イマス」
    「そうか……それでお前は何用だったんだ?一人で出かけるなんて珍しいが……」
    「チカ先生」

    すっと花を差し出す一号。
    突然の事に、チカは少し表情を変える。

    「なんだ、これは」
    「プレゼント デス。自分デ 選ビマシタ」
    「そうか」

    それをさっと受け取る。
    そしてそのまま自室へ向かおうとするチカの背中に、一号は声をかける。

    「チカ先生、好キデス。……恋愛対象トシテ 貴方ノ事ガ 好キデス。
    私ダケノ特別ニ ナッテ クレマスカ?」

    チカは歩みを止め、一瞬振り返るような動きをしたものの振り返らず。
    そのまま自室へと向かっていった。

    「──チカ先生?」





    ・・・・・・・・・・





    「えっ、うんともすんとも言わなかったの?!」

    夕食後、一号はミーテの部屋で結果を伝える。
    ミーテはチカが何も答えなかったことに少し憤慨しているようだった。

    「ネガティブに考えると脈ナシ……って思うけど、即嫌だって言わなかったのは、ポジティブに考えるとまだ可能性アリ?……って感じかなぁ」

    うーん、と腕を組むミーテ。
    しょぼんとする一号。
    ……しばらく静寂が続く。
    そして一号はおもむろに立ち上がり、

    「決メタ。明日モ 花ヲ渡ス。
    ミーテ ノ 言ウ 可能性ガ アルナラバ
    チカ先生モ 好キダ ト 言ッテクレル ハズダ」
    「なるほど……それなら頑張って一号!私、応援してるよっ!」

    ミーテは微笑みかける。
    一号はそれを見て頷いた。



    それから毎日一号は花を贈り続けた。
    一号は様々な自然ある場所や、ジェルベーラの店を含む様々な花屋に足を運び、一輪程度の花を手渡す。
    その度に
    「チカ先生、好キデス」
    と一号は伝えるが、肝心のチカは
    「そうか」
    の一言だけで花を受け取っていた。



    ──初めての告白から数ヶ月。
    毎日花を贈り言葉を伝え続けても、チカの態度は変わることがなく、一号は悩み続けた。

    (──愛ヲ伝エ続ケレバ 相手モ 好意ヲ寄セテクレルハズ…ナノニ。
    チカ先生ハ ズット 素ッ気ナイ。
    花ヲ 受ケ取ッテイルノダカラ 先生ハ 私ノ事ガ 好キナハズ。……ナノニ、ドウシテ?)



    (ドウシテ、一度モ 好キダ ト 言ッテクレナイノデスカ?)





    ・・・・・・・・・・





    一号はいつものように花を持ってチカの自室前へ向かう。
    ノックをし、チカが出てくるまで待つ。
    ……数分経って、チカが扉を開けた。

    「チカ先生」
    「……なんだそれは」
    「贈リ物 デス」
    「違う。量を訊いてるんだ」

    今まで一輪の花を渡していた一号だったが、この日は花束……五十本の赤い薔薇を抱えていた。
    チカは少し眉間に皺を寄せたものの、渋々それを受け取る

    「……置き場所に困るだろこんなもの」
    「バーット オ風呂ニ 浮カベテミテハ ドウデスカ」
    「そういうのは俺の趣味ではないな……」

    チカはドアを閉める。……が、ふと何か思い出したのか再び開けた。

    「そうだ、一号。……もう花は持ってこなくていいぞ」
    「何故デスカ?」
    「何故だも何も……毎日持ってこられちゃ置き場も使い道も無くなってくるだろ」

    特にこれ、といった視線を今しがた渡された花束に向ける。
    一号は表情を変えなかったが、顔を俯かせた。
    そんな様子を見たチカは、ため息混じりに話しかける。

    「別に一号の事が嫌いで持ってくるなと言ってるんじゃない。
    ……俺はまだ作業がある。まだ早いが暇なら夕飯の準備でもしとけ」

    チカはそう言ってドアを閉め──

    「嫌イジャナイナラ」

    ──閉まりかけたドアに脚を挟み込み、扉に手をかけ、隙間からチカを覗き込む一号。

    「好キトイウ事 デス ヨネ?チカ先生」
    「おい一号ッ、いい加減にしろ!」

    ガタガタと無理矢理ドアを閉めようとするが、一号の脚が邪魔をして閉まらない。
    それどころか、一号の力に押されて扉は少しずつ開いてゆく。

    「質問ニ 答エテ下サイ チカ先生」
    「あぁ!分かったよ答えてやるよ!今のお前は嫌いだ一号!!満足したならさっさと──」






    「──チカ先生。私ガ 問ウテイル 理由ハ、今マデ チカ先生ガ 一度モ 私ノ事ヲ 好キダト 言ワナイカラデス。
    モウ一度 聞キマス。
    私 ノ 事 ガ 好 キ デ ス カ ?」

    部屋の扉は壁ごと壊され、チカは一号の力で押し倒される。
    機械の力で押し付けられているチカは呻き声を上げる。

    「──ッ、が……いち、ごうッ……!」
    「チカ先生ガ 逃ゲヨウト スルカラデス。質問ニ 答エテ下サイ」

    二人のいる方へバタバタと足音が近づいてくる。
    突然の物音に驚いたミーテが様子を見に来たのだ。

    「何の音……!!一号?!……チカ先生ッ?!な、何があったの?!」
    「邪魔スルナ 小娘。コレハ 私ト チカ先生ノ 話ダ」

    声をかけるミーテに、一号は振り返らず無機質な声で応答する。
    ミーテは、一号から感じ取れる殺意ともとれる気迫に押され、涙目になってその場から逃げ出した。

    「……チカ先生ハ 床ヨリモ 壁ノ方ガ オ好キ デスカ?」

    一号はチカの胸ぐらを掴み、そのまま壁に押し付ける。
    その衝撃でチカは呻き声のような声を漏らした。

    「チカ先生。私ノ事ガ 好キデスヨネ?」

    一号は胸ぐらを掴むのを止め、チカの手を掴み壁に押し付ける。
    二人の距離は近くなるが、チカは一号を睨みつける。

    「……嫌いだ!今すぐそこを退け一号!」
    「不承知致シマス」

    どちらもお互いに譲らない。
    お互い無言の時間が続く。
    チカはこの現状をどうすれば打開できるか考えていた。

    (まさかこんな事になるとはな……
    学習させる為にもここで甘えた事はできんが……
    だが……ぐぅ…くそ、身動きが取れん…………
    ………………?)

    考え事をしていたチカはしばらく気が付かなかったが、一号から異音が鳴っている事にハッとする。

    「おい一号、お前……体内温度いくつだ?」
    「────ギ、ピ──、ザザザ……」
    「ッ!おい、一号!今すぐシャットダウンしろ!」

    チカは一号に握られている手を振り解こうとするも、握られたまま固定している一号の手は簡単に解けない。

    「あぁっ!くそ!!おい、一号!!さっき返答しようとしたよな?!強制でもいいから落とせ!早く!!」
    「ガガ……チ、チチチチ、ザ────」

    一号は何か言おうとしているのか、それともただの機械音か。
    少なくとも、ヒトの耳では聞き取れない雑音と呼べる音を垂れ流している。

    (熱暴走起こしてやがる……このままエラーで落ちてくれればいいが……)

    ──そんなチカの願いとは裏腹に、一号の機械化されているバイザーが点滅し、赤い光が徐々に白くなって行く。

    「──な…?!おいッ、嘘だろ!!一号ッ!一号!!止めろ!!」

    一号に備わっている機能の一つ。熱光線。
    体内でエネルギーを貯蓄し、それを一気に放出する。
    エネルギーが高密度な状態で放たれる熱光線は、当たったものを一瞬で跡形もなく消し去ってしまう。
    一号の熱光線は、放出する瞬間に貯めたエネルギーが一瞬消えたように見えるのが特徴。
    ──つまり、今白く見えているバイザーが、一瞬元の色に見えた場合……

    「おいっ!一号!!聞こえているのか?!今すぐこの手を離せ!!くそっ、ふざけるな!!冗談じゃない!!」

    チカは叫ぶも一号は止まらない。
    いつ放たれるか分からぬ状態に、チカは狼狽する。

    (明らかにエネルギー量がおかしい……!こんなの至近距離で受けたら……!)
    「──ッ、誰かッ……!!」





    ──鈍い音が室内に響く。
    横から鈍器で殴られた一号は、反動で身体が横方向へ向く。
    殴られた衝撃だろうか、一号は熱光線を斜め上方向に放った。
    光線が辿った天井部分は跡形もなく無くなり、コンクリートがパラパラと零れる。

    殴られた一号が床に倒れたと同時に、殴った人物がチカへ声をかける。

    「──チカチャン!大丈夫?!」

    バールを手に持ったジェルベーラが、横目にチカを見る。
    身体はまだ一号の方を向いており、彼の動きを警戒しているようだ。

    「……ッ、お、俺は大丈夫だ!だがっ、一号が……!」

    倒れた一号は起き上がろうとする動きはしなかった。
    しかし、ギリギリと顔だけ二人の方向を向き始める。

    「ザザ……ギ、ミミミ──ヂジジジジ……」
    「な、何アレ……変な音出てない?それに動きも変だし……」
    「熱暴走してるんだ!冷やすためにも一度電源を落とさねば……」

    チカがジェルベーラに説明している最中に、一号のバイザーが再び白く光り始める。

    「まずい、またさっきのが来るぞ!」

    先程とは違って即熱光線が放出される。
    光線はジェルベーラに向けられて放たれたが、反動で一号の顔向きが上方向になり、壁から天井を壊していった。
    ジェルベーラは瞬時にチカの反対方向に避ける──がしかし、それと同時にチカの頭上の天井が崩れかけている事に気づく。

    「──チカ!!」

    チカは咄嗟には動けず、ジェルベーラが叫ぶと当時に瓦礫が降り注ぐ。
    ──それと同時に何者かがチカに猛進し、すんでのところで生き埋めにならずに済んだ。

    「──煩いから止めに来ただけだからな」

    ぶっきらぼうに二人に発言するクローバー。
    チカを庇うようにしつつも、一号へ銃口を向けて警戒している。

    「あのポンコツを止めればいいんだな?」

    そう言ってスライドを引くクローバーに、ジェルベーラが慌てふためく。

    「カッ……!待ってクローバーチャン!いくら何でもそれはダメだよ!!」
    「じゃあどうするんだ?」

    「……俺が止める」

    クローバーの服の裾を掴むチカ。
    だが、立ち上がることが出来ないようで膝立ちをしている。

    「……貴様は脚を挫いてるようだが。ただのクルーである貴様にアレを止められるとでも?」
    「だがッ、……だが、これは俺が招いた結果だ。俺が止めなくては……!」

    立ち上がろうとするチカだが、痛みに耐えられ無かったのか膝をつく。
    それを見たクローバーは軽く溜め息をつき、片手でチカを持ち上げ小脇に抱えた。

    「それで、どうやって止めるんだ?あのポンコツを理解してるのは貴様だろう」
    「バックパックを開けて電源を切る!……ビームはさっき連発したおかげでエネルギー切れのはず、しばらくは撃てないはずだ。今のうちにやるしかない。
    ……ジェルベーラ!そのバールを使って開けてくれ!」

    呼ばれたジェルベーラはチカと手元のバールを交互に見て、そして目を丸くした。

    「……えっ、……えっ?!これでいいのチカチャン?!」
    「後で直す!とにかく今は止めるのが先だろう?!
    早くしないとまた撃って来るかもしれんぞ!」

    分かった!とジェルベーラは一号に駆け寄る。
    仰向けになっている一号をうつ伏せにし、バックパックの機械部分と本来の肉体の隙間部分を狙い、こじ開けようと奮闘する。
    チカを抱えたクローバーも近くに寄る。
    拳銃は構えたまま、一号を注視し警戒しているようだ。

    「どっ……どれくらい開いたらいける……?!」
    「俺の手が入る大きささえあれば大丈夫だ」

    少しずつ捲れていく。
    しかし、鉄の部分を壊すには時間がかかる。
    そうこうしているうちに……

    「──ジッ……ビビビビ……ミ゙ミ゙、ミ゙……」
    「まっ、また変な音が聞こえてきてるよチカチャン!!こっ、これ大丈夫カナ?!」
    「……まずいかもしれん」

    チカの想定通り、再び一号はバイザーを白く光らせ始める。
    何とかこじ開けようと躍起になるジェルベーラ。
    一号から離れようとゆっくりと一歩後ろに下がるクローバー。

    「……おい、これ一旦離れた方が──」
    「それを貸せ!クローバー!!」

    クローバーに抱えられているチカは、クローバーの持っている拳銃をひったくり、一号のバックパックに向けて発砲した。
    ……弾は二発撃たれ、近かった為かどちらも一号のバックパックに着弾。
    ジェルベーラが僅かにこじ開けた隙間から、火花のような光が少し漏れる。
    それと同時に一号の白く光るバイザーは暗くなって元の赤色のバイザーへと変わり、そのまま赤い光も消えて動きが停止した。


    「……と、止まっ……た?……のかナ?」
    「あぁ。……なんとか、な」

    呆気に取られているジェルベーラにチカは頷く。
    ジェルベーラはホッ、と胸を撫で下ろす?

    「ならさっさとここから出るぞ。……このまま生き埋めはゴメンだからな」

    クローバーが天井を指差す。
    一号が暴れたおかげで空が見えており、ぱらぱらと欠片が落ちてきている。

    「じゃあ一号を運んでもらって……そうだッ小娘……ミーテが!!」
    「ミーテチャンなら私のとこでラメットチャンと一緒にいるよッ!
    私を呼んでくれたのもミーテチャンなんだよ!」

    ジェルベーラはにっこり笑ってピースをする。
    それを聞いてチカはホッと息をする。

    「そう……か。良かった。……ならば早く出よう。後始末は後回しだ」

    それを聞いたクローバーはチカを抱えたまま出口に向かおうとすると、ジェルベーラが呼び止めた。

    「チョット?!これ……一号チャン重いッ……!」

    一号を持ち上げられず引きずっているジェルベーラ。
    それを見てクローバーはため息をつく。

    「そんなクズ鉄、置きっぱなしでいいだろ」
    「駄目だ。一号も共に避難させなくては。……クローバー、下ろしてくれ」

    再びクローバーはため息をついてチカを床に下ろす。
    チカは挫いた脚を庇うように歩きながら、ジェルベーラのそばに寄る。

    「台車があるからそれを使おう。外にあるが部屋がこの状況だからな……一旦外まで持っていくぞ」
    「分かったよチカチャン!じゃあせーので……」

    ジェルベーラとチカは二人で運ぼうとするが、チカが両脚を使えない為に力があまり出せない。
    もたもたとしている二人を見てクローバーはまたため息をつき、傍に駆け寄る。

    「もたもたするな。ほら行くぞ」





    ──三人は協力して一号を外の安全な場所まで運び出す。
    一度チカは中に戻り、工具箱と折り畳み式の台車を持ってきて一号の横に置く。
    ジェルベーラとクローバーが協力して一号を台車に乗っけた。

    「ふぅー。……とりあえずこれで少し休めるネ。……おじさんもうクタクタだよお」

    そう言ってその場に座るジェルベーラ。
    ……の、頭に手を乗せて体重をかけるクローバー。

    「ちょっ……ちょっとクローバーチャン?!重いッ……重いんだけどナ?!」
    「俺も疲れたからな」

    二人がワーワーと騒ぐ中、チカは半壊している建物を眺める。

    (……まあ、また建て直せばいい)

    ふと、上着のポケットにクローバーから借りた拳銃がまだ入っていた事に気づく。

    「おい、これ。……返すぞ」

    拳銃を差し出し、クローバーは無言で受け取った。
    ……取り出した際にポケットから何かが落ちたのをジェルベーラが気づき、それを手に取る。

    「……あ、チカチャンこれずっと持ってたんだネ」

    はい、と落ちたものを渡す。
    チカはそれを受け取り、じっと眺める。

    「……コイツが初めてくれた物だったからな」
    「それを隠さず素直に言えばいいのに。……どうして言えなかったの?」

    ジェルベーラが訊ねると、チカは目を逸らした。

    「……素直に言うのが恥ずかしいの?」

    少し間を置いて、チカは頷く。

    「もうっ!!!チカチャンのおバカさんッ!そういう事はね?!きっちり伝えるものなんだよっ?!
    言わなくても分かるだろう、じゃないの!!!言うものなんだよっ!!ねぇ、クローバーチャン!!!」

    チカに向かってまくし立てたジェルベーラは、不意にクローバーに話題を振る。

    「……えっ、俺か?!…………あー、まぁ、あれだ。言うべき事はしっかり言うべきだと思うぞ。……思うだけじゃ相手には伝わらん。しっかり口に出して伝えるものだ」
    「ほらっ、ねっ!!クローバーチャンだってしっかり言葉と態度で示してるんだよ!……ね〜!」

    ジェルベーラはクローバーの脚を掴んで頬擦りする。

    「それはやめろ!」

    また二人でワーワーと騒ぎ出す。
    その様子を見ながら、チカは色々と考える。

    (──素直に、か。……俺にそれが出来るだろうか)

    チカは持ったままのそれをポケットにしまった。





    ・・・・・・・・・・





    ──規定値以上 ノ バッテリー充電 ヲ 確認。
    ──起動準備中……
    ──前回 ノ シャットダウン ガ 正常デハ 無イ事ヲ 確認。
    ──バックアップデータ カラ 強制終了直前マデノ データ ヲ 復元 シマス……。
    ──………………。





    チカは目を覚まし、ゆっくりと上半身を起こす。
    自身の家が半壊したことを受け、今はジェルベーラ宅の空き部屋を利用している。
    ふかふかのベッド。ほんのりと花の香りがするのは好みじゃないが、自分の家とはまた違う安心感を感じる。
    起き上がろうと横を向くと、部屋の中心に一号が土下座しているのを目にし、チカは身体をビクッとさせる。

    「ウォッ?!一号?!お前なんで俺のいる部屋が分かっ……というか目を覚ま……いや、それよりもなんだそれは!」

    寝起きで頭が回らないチカは、やや混乱気味に一号に質問する。
    一号はそのままの姿勢で受け答えをした。

    「インターネット デ 検索シタ結果、コレガ 最モ 最上級ノ 謝罪ノ姿勢ダト 判断シマシタ。
    チカ先生。申シ訳ゴザイマセン」
    「いや……。いや、俺も悪かった。むしろ一号があーなったのは俺のせいだ。……顔を上げろ一号」

    一号はすっと顔を上げる。
    チカは指で立てと指示し、命令通りに一号は立ち上がる。

    「その……お前が動かなくなってから色々考えたよ。
    最初お前が暴走した時は、後でスクラップにしてやろうと思ってた。
    だが……その、……俺もお前がいないと」
    「チカ先生 ソレッテ ツマリ……」
    「だぁっ!!話は最後まで聞けっ!!」

    チカのそばに寄ろうとした一号はその場で姿勢を正す。
    ゴホンと咳払いをしてから、チカは話の続きを話しだす。

    「俺も……。……一号、俺もお前のことが好きだ。……という、こと、らしい……」

    チカはぷいっと視線を反対側へ向ける。
    一号はチカに駆け寄り、ギュッと抱きしめた。
    チカは相変わらず顔を背けたままだが、恥ずかしいような、安堵のような笑みを浮かべている。
    二人はしばらく抱きしめ合ったままでいた。

    「……すまなかった。今まで言えなくて。…………その……」
    「大丈夫デス。チカ先生ガ 素直デハナイ事 誰ヨリモ知ッテイマスカラ。
    ……デモ、我儘ヲ 許シテモラエル ノデアレバ、少ナクテモ 週一程度ハ 言ッテ欲シイデス。例エバ チカ先生ガ 寝ル前トカ……」
    「……ん。分かった」

    チカの了承に一号はびっくりして離れる。

    「良イノデスカ?!」
    「お前がそうして欲しいって言ったんだろうが……」

    チカは身に着けているサングラスを取り、一号の頬を手で撫でる。
    その手を、一号は上からそっと重ねた。

    「……ソレヲ 取リ外シテモ 良イノデスカ?」
    「別に……お前だったら問題は無いだろ。それに……今は邪魔になるしな」

    チカは頬を撫でいた手を一号の後頭部へ滑らせ、自分に寄るように軽く力を入れる。
    一号はベッドに手を付き、二人のバイザーが軽く当たる。

    「マダ 朝デスヨ」
    「……じゃ、軽めのだけにするか。ここ暫くお前の修理で疲れて何もしてないんだ。少しは付き合え」
    「ハイ。……チカ先生」










    ──1ヶ月程遡る。
    事故が起きたあの日から一週間経過した。
    脚を捻挫したチカだったが、軽傷だったからかほぼ治って動き回れるようになった為、その日から一号の修理に取り組み始めた。
    チカが動けない一週間の間に、ジェルベーラやミーテ等が半壊した家から必要な材料を探し出したり、見つからないものや壊れてしまっていたものは取り寄せたり等して、一号を直すのに必要な部材をかき集めた。

    ジェルベーラ宅の使われていない空き部屋。
    台の上に一号は横たわっており、周りには適当な箱や小さな台。その上には様々な部品と工具が無造作に置かれていた。
    チカは一号の状態を確認し、ミーテは様々な部品を箱から取り出していた。

    「チカ先生、ジェルベーラさんから聞いたんだけど……一号を撃ったって、本当ですか?」
    「……あぁ。それしか方法が無いと思ったからだ」
    「本当はどうするつもりだったんです?……こじ開けた跡がありますよね」

    ミーテは一号に近づきバックパックを触る。
    ジェルベーラがこじ開けようとした場所は、指が数本入る穴しか空いていない。

    「中にある電源ユニットを引き抜くつもりだった」
    「引き抜く……って、それ強制的に電源を落とすって事……ですよね?彼にスイッチとか‪は……?」

    チカは首を横に振る。

    「……一号は元々常に起動し続けるのを想定した造りだから、電源スイッチに該当するものは俺の命令で動くプログラムしかないんだ。
    熱暴走は起きないよう高性能な冷却機を搭載したが……まさかそれを上回るとはな。
    昔から、恋は永遠に直らないバグというが……」

    チカは話しながら一号の中が見えやすくなるようバックパックのネジを外して分解していく。
    ふと、何かに気づいたのか、チカは一号の頭部を触った。
    一号の頭部はジェルベーラに殴られた跡がほんの少しだけついていた。
    光の加減や指で触った際に、凹んでいると分かる程度の傷だった。

    「……これは叩けば直るか」
    「恋人なのにテキトーですね、チカ先生……」

    うるさい、とミーテを軽く睨みつけるチカ。
    ミーテはその顔を見てふふっと笑う

    「満更でもない……って顔ですよ?」
    「だー!ウルサイウルサイッ!作業の邪魔だ!手伝えないなら外で遊んでろ!ほらっ!あっちいけっ!」

    しっしっ、と手を振って追い出そうとするチカ。
    にまーっと笑うミーテは小走りに出入口へ向かう。

    「じゃあ私はラメットちゃんと遊んできますね!
    ……お二人とも、次は喧嘩しないでくださいね?」

    喚くチカを無視してさっさと部屋を出るミーテ。
    しばらくドアを睨んでいたチカだったが、ため息をついて一号の修理作業に戻る。

    「……ったく。…………売られた喧嘩は買ってやるが、お前の怪我は俺が直すんだぞ一号。そこんところ理解しろ」





    チカのいる部屋の外、ミーテはドアに耳を当ててチカの独り言を聞き、微笑んでいた。
    そこを丁度ポルペッタとネーヴェが通りかかる。

    「あれ、ミーテ?何やってんだ?」
    「あ!えっとね、チカ先生の様子をドア越しに観察してるの。……お邪魔虫だ〜って追い出されちゃったから」
    「ふーん……」

    ポルペッタも同じようにして聞き耳を立てる。
    ネーヴェも同じように真似をする。
    ドアの向こう側から、チカの独り言が聞こえてくる……。

    「やっぱ撃つんじゃ無かったナ……修理が面倒くさ……いや、元はと言えばコイツが……!!」

    うがぁと唸っているチカの様子を聞き、ミーテとポルペッタは顔を見合わす。

    「チカ先生、すごく独り言が多いなぁ……」
    「一号が動けないから寂しいんだろ。今はお喋りだけど一号が起きたら前みたくなるんじゃないか?」
    「また喧嘩しちゃうのかなぁ……」

    二人がそんな話をしていると、突然ドンッと向こう側から強くドアを叩かれる。
    その音にびっくりしたミーテは飛び跳ね、ネーヴェはびっくりした拍子に床を転がり、ポルペッタはドアから少し離れた。

    「聞こえているぞ小童共……」

    ギィ……とドアがゆっくり開き始める。
    ポルペッタがネーヴェの手を取って走り出し、ミーテもその後に続く。

    「わーっ!逃げるぞ!!」
    「わっ、わっ!まっ、待って〜!!」
    「盗み聞きする暇があるなら頼んだ部材早く持ってこい小娘!!
    ポルペッタも盗み聞きするな!!もう何もあげないゾ!!!」

    チカがそう叫ぶも、三人はもう逃げてチカの視界内からは消えていた。
    ため息をつきながらドアを閉めようとして、三人が逃げた方向とは真逆側にクローバーが立っていることに気づく。

    「なんだ、お前も盗み聞きしに来たのか?」
    「ちっ、違いますよっ!ジェルベーラさんの所に行こうとしてて……なんだか騒がしかったので見に来ただけです」

    クローバーはそう言ってチカの部屋を覗く。

    「……あ、修理始めたんですね。……チカさん、脚はもう平気なんですか?」
    「まあ体重かけたら少し痛むくらいだ」
    「す、すみません……僕のせいですね」
    「……?何で謝るんだ?助けて貰えなかったら俺は瓦礫に埋もれることになってたんだぞ。
    ただの捻挫で済んだんだ。無傷で助けられなかったと嘆くのは違うだろ」

    それを聞いて、クローバーは小さく笑う。

    「ジェルベーラさんから聞いた通りですね。前までだったら捻挫でもワーワー言いそうですのに。……丸くなったんですね、チカさんも」
    「……お前は俺をなんだと思ってんだ?」

    睨みつけるチカをクローバーはまあまあと手で宥める。

    「それで……お前はジェラんとこ行くんだろ。呼び止めて悪かったな」
    「いえっ!気にしないでください!チカさんがお元気そうで良かったです。……ではまたっ!」

    クローバーは笑顔で手を振って来た道を戻って行った。
    チカはそれを少し見届けた後、ドアを閉めて一号に向き直す。

    「……さて、一号。早くお前を直して起こしてやらないとな。
    ……言いたいことは沢山あるんだからな、俺は」





    ・・・・・・・・・・





    「一号チャンの修理始めてたんだ。じゃあ暫くしたらもっと賑やかになっちゃうネッ」

    ジェルベーラは紅茶をクローバーの近くの机に置く。

    「あっ、ありがとうございます!
    ……でも、本当に良かったです。最悪な事態にならなくて」
    「それは……あれだね、カルドチャンにしっかりお礼言わないとね。私ビックリしたんだよ?ミーテチャンが呼んだの私だけだったんだから」
    「あっ、えっと、それは……ですね。窓の外を眺めてたら走って来るミーテさんと、その後慌てて走り出すジェルベーラさんを見たので、何かあったのかな……と。
    カルドさんからは余計な事に首突っ込むなって言われましたが、やっぱり気になりまして……あの時はジェルベーラさんを追っかけて正解でした」
    「つまりクローバーチャンのおかげでもあるんだねッ!本当にありがとうクローバーチャン」

    ジェルベーラはクローバーの頭を撫でる。
    クローバーは頬を赤らめてへへへと笑う。

    「……あ、そういえば一つ気になってたことが。
    ……あの、チカさんが持っていたやつ、なんですけど」
    「あぁ。押し花の栞でしょ?」
    「そうです!あれって……?」

    ジェルベーラは紅茶を一口飲んでから話し始めた。

    「チカチャン曰く、一号チャンから初めて貰ったお花らしくてね。
    貰ったその日のうちに私のところに電話かけてきて……
    「花を長期的に、かつ手元に常に持ち運ぶにはどうしたらいい?!」って言われて。
    小さいお花だって言うから、押し花にして栞にしたらどう?って言ったの。
    作り方から何やら聞かれたケド……綺麗に出来てたよね。私に聞いた以外でも凄い調べたみたいだよ」
    「……愛、ですね。……ちなみにあの花って?」
    「初恋草。……花の意味も、花言葉もそのまんまだよ。
    ミーテチャンから聞いたんだけど、その辺に生えてたのをササッと摘み取ったらしいけど……果たして偶然なのか、意図的になのか……。
    ……こればかりは一号チャンに聞かないと、だね」

    ジェルベーラはふふっと笑った。
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