Nameless 4途中からベッドに移っておいて良かった。
体をぐったりとさせて微睡む青宗を見て、流石に自分も疲れたしリビングからここまで眠る青宗を運ぶのは無理だったろう。
長い睫毛が何度も落ちそうになっているが、どうにか寝ないように踏んばっている様子が可愛いらしい。
「眠いなら寝て良いよ」
「ん…でも、ココと話したい、から」
目元を擦ってから情事の気怠さが残る体をこちらに向けて、自分の肩を撫でていた九井の手を握った。
以前は長かった髪はすっかり短く刈り込まれていて、本人はそれを男らしくなったと思っているようだが九井からすると雛鳥みたいで可愛いかった。
それを言うと拗ねるのも解っているから勿論言った事は無い。
「なあ、何で髪切ったんだ?」
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