Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    ゆめの

    @x_yumeno_x

    浮唯中心で唯受を書いています。

    カップリングごとにタグを分けていますので、参考にしてください。

    少しでも楽しんでいただければ幸いです。
    よろしくお願いします🙇‍♀️⤵️

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 70

    ゆめの

    ☆quiet follow

    拓唯のプロットです。
    いつか完成させられるといいな……

    ##書きかけ

    まるで向日葵のように1 春

    「拓斗、何しているんだ?」
    「向日葵の種、それを撒いているんだ。最後だしね」

    宮崎のこどもみらい遊園地。
    そこのステージ脇にある花壇に赤羽拓斗は種を撒いていた。

    訪れるお客さんに楽しんでもらえたらと



    「そっか。そうだよな」
    「うん、今年が最後だから、少しでも賑やかになってほしいだろ」

    拓斗の言葉に納得するものがあったのだろうか。
    隣にいる蒼司も拓斗から種を分けてもらい土に埋めていく。

    「そういえば今朝のテレビ見た?」
    「いや」

    蒼司の問いに首を横に振る。想定内だったのか、蒼司は先を続ける。

    「グランツ交響楽団の特集が流れていたんだ」
    「グランツ…… 東京の?」

    テレビやネットでしか存在を見たことはないが聞いたことはある。東京には非常にレベルの高いオーケストラが存在するということを。
    特にコンサートマスターの月城慧は個人でリサイタルも行うほど技量も備えており、また自分と同じ学年にも関わらず放つオーラがまったく違うことにも感服していた。

    「春休みは遠方の演奏依頼も多くあるけど進学や進級でメンバーの入れ替わりがあって、そんな中でレベルを維持している…とかそんな内容だったよ」

    蒼司が話す言葉に耳を傾けながら拓斗は思わず呟く。

    「すごいよな…」

    確かに自分たちもこの遊園地で演奏することはある。だけど、客がいない中演奏することもざらであるし、そもそも奏者としてのギャラをもらうことはなきい。

    「うん…」

    その言葉に頷く蒼司の様子が~なことに拓斗は気がつく。

    「蒼司だって演奏はすごいだろ」

    子どものときから近くで聴いていた音色。
    中学のときは飛び抜けた実力で


    「本番で発揮できなければ意味がないよ」
    「そっか。ごめん…」


    蒼司がいいよというのが隣から聞こえてくる。

    すると、手の中にある種がなくなったことに気がつく。


    「俺は楽しく演奏できればいいや。たぶん宮崎から出ることもないし」

    ここに植えた向日葵の咲く場所が決まったように。
    自分も宮崎で過ごすことが定められたのだろう。
    自分にそう言い聞かせながら拓斗は仕事の持ち場に向かい出した。




    2 夏


    「横浜から来たんだ……」


    朝日奈唯は横浜から来たと話す。

    東京から近


    「君ってまるで向日葵みたいだね」

    「え?」

    「ごめん。こんなこと急に言われるとびっくりするよね」




    向日葵が綺麗だね
    こっちの方が(自分=唯)綺麗だから


    「来年はここで見られないんだ……」





    3晩秋あるいは初冬


    全国をまわって演奏をしながら新たなメンバーを探す。
    朝日奈唯に初めて会ったとき彼女はそう話していたが、そのときはまさか自分がその一員になるとは思ってもいなかった。
    だけど、まわりの

    実際、スタオケのメンバーとなり~~で訪れた沖縄も演奏の機会に恵まれ、さらには新たな仲間と出会う


    「今までがうまく行きすぎていたのかもしれないね……」

    京都からの道中、バスの中でそう小さく呟いた唯の姿が悲しいほど印象的だった。



    と唯が落ち込んでいる


    「赤羽くんの」


    「演奏しているときは明るくしようと振る舞っていたけど、それがダメだったのかな……」






    「俺は好きだよ。君の音も、スタオケの音色も」



    「ほら、前に俺がエゴサしたとき、横からスマホ覗き込んで落ち込んだときがあっただろう? そのときと同じ。あの人が求めているのが俺たちが奏でる音楽でなかった。ただそれだけだよ」

    「君にこれをあげるよ」

    「遊園地に咲いていた向日葵。種をつけたんだ」




    「さ、行こう。また次の街で新しい出会いがあるかもしれないしな」


    風は冷たかった。

    だけど空に燦然と輝く太陽はまるで真夏の向日葵のようだった。

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ☺☺☺☺☺😭😭🙏👍👍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works