毎日SS8/16「……ッ!」
心臓を握り締められたような苦しさに目が覚める。慌てて飛び起きれば、体じゅうに汗をかいていた。
「夢か……」
起きてしまえばそう思えるのに、夢の世界では冷静になれない。
パジャマ代わりのTシャツは寝汗でぐっしょりと濡れてしまい、着替えようとベッドから出る。
適当なTシャツに着替え、すぐに寝直そうと思ったが、喉が渇いた。
少しの物音では起きないと思うが、ニコを起こさないようにそっとドアを開け、キッチンへ向かう。
廊下に漏れる光で、キッチンに誰かいることに気付いた。
「なんだ、まだ起きてたのか」
「あっ、モリヒト!いや、もう寝ようと……」
明日は休みだ。深夜のカップ麺は頂けないが、いちいち咎めるつもりはない。
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