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    lily

    @LilyMurmur

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    lily

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    お題:兄
    曦澄ワンドロワンライ

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    sgm

    DONE現代AU
    ツイスターゲームをしようとする付き合い立て曦澄。
     確かに、藍曦臣があげた項目の中に「これ」はあった。そして自分もしたことがないと確かに頷いた。
     ただ、あまりその時は話を聞けていなかったのだ。仕方がないだろう?
     付き合い始めて一か月と少し。手は握るが、キスは付き合う前に事故でしたきりでそれ以上のことはしていない。そんな状態で、泊まりで家に誘われたのだ。色々と意識がとんでも仕方がないではないか。もしもきちんと理解していれば、あの時断ったはずだ。十日前の自分を殴りたい。
     江澄は目の前に広がる光景に対して、胸中で自分自身に言い訳をする。
     いっそ手の込んだ、藍曦臣によるからかいだと思いたい。
     なんならドッキリと称して隣の部屋から恥知らず共が躍り出てきてもいい。むしろその方が怒りを奴らに向けられる。期待を込めて閉まった扉を睨みつけた。
     だが、藍曦臣が江澄を揶揄することもないし、隣の部屋に人が隠れている気配だってない。いたって本気なのだ、この人は。
     江澄は深いため息とともに額に手を当てる。
     「馬鹿なのか?」と怒鳴ればいいのだろうが、準備をしている藍曦臣があまりにも楽しそうで、金凌の幼い頃を思い出してしまうし、なんなら金凌の愛犬が、 4757

    takami180

    PROGRESSたぶん長編になる曦澄3
    兄上がおとなしくなりました
     翌朝、日の出からまもなく、江澄は蓮花湖のほとりにいた。
     桟橋には蓮の花托を山積みにした舟が付けている。
    「では、三つばかりいただいていくぞ」
    「それだけでよろしいのですか。てっきり十や二十はお持ちになるかと」
     舟の老爺が笑って花托を三つ差し出す。蓮の実がぎっしりとつまっている。
     江澄は礼を言って、そのまま湖畔を歩いた。
     湖には蓮花が咲き誇り、清新な光に朝露を輝かせる。
     しばらく行った先には涼亭があった。江家離堂の裏に位置する。
    「おはようございます」
     涼亭には藍曦臣がいた。見慣れた校服ではなく、江家で用意した薄青の深衣をまとっている。似合っていいわけではないが、違和感は拭えない。
     江澄は拱手して、椅子についた。
    「さすが早いな、藍家の者は」
    「ええ、いつもの時間には目が覚めました。それは蓮の花托でしょうか」
    「そうだ」
     江澄は無造作に花托を卓子の上に置き、そのひとつを手に取って、藍曦臣へと差し出した。
    「採ったばかりだ」
    「私に?」
    「これなら食べられるだろう」
     給仕した師弟の話では、昨晩、藍曦臣は粥を一杯しか食さず、いくつか用意した菜には一切手をつけなかったという 2183

    takami180

    PROGRESS続長編曦澄9
    嵐来る(羨哥哥が出ます。ホワイサンも名前だけ出ます)
     十日が過ぎた。
     藍曦臣から文はない。自分から文を出そうにも、何を書いたらいいか分からない。
     江澄はひと月は待つつもりでいた。
     そのくらい待てば、藍曦臣からなにかしら連絡があると思っていた。
     ところが、その前に思わぬ客を迎えることになった。
    「元気か、江澄」
     白い酒壺を片手に、門前に立つのは黒い衣の人物である。
    「何をしにきた。とうとう追い出されたか」
    「まさか! 藍湛がいないから遊びに来たんだよ」
    「いらん、帰れ」
    「そう言うなよー、みやげもあるぞ、ほら」
     酒壺が三つ、天子笑とある。
     江澄は魏無羨を客坊へと通した。
    「俺は忙しいんだ。夜になるまで、ここいにいろ。勝手にうろつくなよ。あと、ひとりで酒を全部飲むなよ」
     魏無羨は「はいはい」と返事をして、ごろりと床に寝転がった。相変わらず、図々しいやつだ。
     江澄はそれでも夕刻には政務を切り上げた。
     せっかくの天子笑を全部飲まれてはかなわない。
     家僕につまめるものを持たせて客坊へと向かう。途中、笛の音が聞こえた。
     物悲しい響きの曲だ。
    「お、江澄。待ってたぞ」
     江澄が顔を見せると、彼はすぐに吹奏をやめた。
    「おとなし 2640