ピッコロさん、悟天•••くん。
膝をついて座り込んでいると、知った気配が近づいてくる。
未来悟飯は顔を上げる
「ひやぁ〜あの悟飯があんなに強くなってんだから、オラびっくりしたっぞ。」
ひょいっと、空から降りたのは悟空である。
「父さん•••」
「オメェも、もっと強くなんねぇと、ありゃ勝てねぇかもな〜」
頭をかきながら歩いてきて手を差し伸べる、未来悟飯は手を取って立ち上がった。
「お、ピッコロに握らてるみてぇだな。」
「ピッコロさんに、助けてもらいました。」
「ピッコロと、か〜」
「父さん、離してください。」
にたにたっと笑っている悟空の手を慌てて離している、でも未来悟飯は安心していた。
父さんはどうして、俺のことを覚えているのだろうか?みんな知らなかったはずなのに。
「なあ、悟飯、今のドラゴンボールは3つ願い事が言えるんだ。あと1つ残って」
悟空の声を半分に未来悟飯は聞いていた。
俺は、帰る•••ことが正しい
そのドラゴンボールで帰れるのか?
誰もいない未来へ
誰も存在しない未来へ
「父さん、お世話になりました。もうここでたくさんの幸せをもらったから、俺は。」
ピッコロさんに悟天くん•••に、会えて。
こうして、父さんとも•••
「お世話なんてしてねぇーぞ、チチの方がいろいろスゲェからな。んなさみしいこというと、悟天が悲しむだろ?」
にっと笑う悟空。
「みんな、俺の記憶を持っていないって、」
「オラは持ってるぞ。」
「••••」
「オラは•••どうしてだろうな?神龍に聞いてみっか」
このあたりが暗い理由、それはまだ神龍が消えていないことであるが、大きな龍はどこにもいない。
悟空が神殿の花壇をあっちとこっちとのぞきながら、一番遠いところから発見して、すくい上げるように小さいみどり色の光る龍を、手に乗っける。
その光の方へ未来悟飯も、近づいていく。
「父さんそれは?」
「神龍だ、ちっけぇな〜」
指でくりくり頭を触るとくねくねと動いて噛みつきそうになる。
小さい神龍は未来悟飯を見るとすぐに頭の上に移動してのびのびとあくびをした。
「(さて、願い事•••を。と言いたいが••••)」
頭に響く声、まるくなる神龍を悟空は、ツンツンする、くるりとまわってまた寝そべっている。
「悟飯、な、可愛いだろ」
たしかにかわいいと思う未来悟飯であるが、頭の上で動いているので、少し悟空から離れた。
「父さんどうしたらいいですか?」
「どうすっか••••」
「(どう〜なる〜)」
どうする?の考えは、急に晴れた空に2人は、驚く。
神龍は未来悟飯の頭の上に乗ったまま、
「父さん?消えてないです。」
「だな。」
余談
「オラ、最初は悟飯どうしでって思ってたが違ったんだな〜」
「父さん•••知ってて言うのやめてください。俺は、悟天くんとそういう事をするにはどうするかって話を•••相談していました。」
キスの練習までしたんです。
とは言わないがバレている。
「じゃあ、最後の願いで大きい悟天呼べば解決しちまったり•••」
大きい悟天•••くん•••ゾッと背筋が凍る、なぜかわからないが、頭にいる神龍のせいか、青い髪のトランクスと、一緒にいるような、これはこれでちょっと嫉妬してしまうのであり、色んな悟天くんが•••とにかく、今のうちに悟天くんとって思っている。
それに、
「それは、道徳に反します。」
未来悟飯は混乱中?
「悟天くんの良さは、父さんにはわかりません。あの純粋な気持ち、ぷにぷにほっぺ、やたらとどうにかしたくなる気持ち。わからないでしょ。」
「半分金髪になりかけてるっぞ悟飯•••どうとく?よくわかんねぇけど、悟天は、オラの小さい••••」
「まったく違います!」
似てると思うんだけどよ•••
悟空はこれ以上どう言えばいいか考える、兄弟•••だなあ•••
「悟飯は悟天と、どうしてぇんだ。」
「どうしたいって。俺は、」
ちょっと冷静さを取り戻すと黒髪に戻る。
「悟天くんが大きくなったら、そ、それは。ピッコロさん俺どうしたらいいですか!」
左手に向かって叫ぶ。
返事は返ってこない•••
「返事はねぇみてぇだし。ピッコロだよな、ってことは•••」
「ピッコロさんと••••も!」
混乱はまだまだ続く。