弟と
悟天と一緒に散歩に出かけた未来悟飯、いつものようにお供はホイミスライム二匹と今日は父悟空に預かったキラーパンサーが一緒である。
どんな魔物でも友達になる父を尊敬しながらも、うらやましく思う未来悟飯。
悟天は、スライム数匹と目の前を歩いていた。
今日はどこまで行くのだろうか?
と考える、未来悟飯であるがいつもの原っぱだろうと頭に浮かぶ。
しばらくして、スライムを抱きかかえて走ってくる悟天がいる。
そんなに離れていたのかと思っていた•••
「ねぇ、にいちゃん」
「(2人のときはそうだった〜)どうしたんだい?」
「その子に乗れるの?」
「たしかに、父さんは乗っていたけど••••」
キラーパンサーを2人は、見ている。
すると鼻先を未来悟飯の顔にこすりつける。
「乗っていいみたい。」
「わーーい」
悟天を持ち上げて前の方に乗せる、未来悟飯も前につめて悟天を包み込むようにまたがる。
乗ったのがわかったキラーパンサーは、ゆっくりと歩き始めた。
「すっごい〜」
「凄いーー」
足でバランスを取ろうとするも、ちょっと崩れて悟天に覆いかぶさるようにたてがみあたりの毛を掴む、それを合図に思ったのか、キラーパンサーは勢いよく走り出した。
「速いねにいちゃん」
「そうだね•••」
振り落とされないように、ちょっと必死なのに、この楽しそうにしている悟天を見るだけで幸せな気分と、高まる気持ちがある。
「悟天、俺の弟でありがとう、ずっとあいし••••」
「すっごいね〜にいちゃん。崖も飛び越えちゃった〜」
「わあぉ」
崖を飛び越えると、キラーパンサーはゆっくりと止まり座り込む。
降りやすく悟天は、スルスルと降りてその後は顔を触りに毛を撫でたり、未来悟飯もゆっくりは降りたが、変に緊張していたのか背中を伸ばしていた。
そして聞こえなかったであろうあの言葉はまた今度言うことにして••••
「うん、楽しかったね。」
と一言言ったのはいいが、助走のないこの崖っぷちで帰りは、帰れるのかちょっと心配にも。
「にいちゃんのおとうとでよかった〜ぼく。いつもありがとう〜」
聞こえていたのかわからないが、未来悟飯はまた伝える。
「悟天、俺の弟でありがとう。ずっと、ずっと一緒にいてくれる?」
「うん!」
ありがとうの意味で、抱きしめた。
夕日が沈みかけるころ、迎えに来たのは悟空であった。