小さい神龍を頭の上にのけったままの未来悟飯。
悟空の瞬間移動(忘れてた)で今まで住んでいた家に到着する。
「ドラゴンボールで忘れちまったなら、やりなおせばかんけぇねえって。」
それと、左腕には長い作業用の手袋がはめられている(神殿にあったのではめてきた)。
悟空の言葉でここまで来て、家に入る。
「父さん、おかえり•••」
「おかえりだ。」
「おぅただいま。」
悟空の後ろを歩く未来悟飯に
「お父さんだれ?」
「父さん、どなたですか?」
と、悟飯も悟天も言う。
「な、」これは小声
「はい。」これも小声
「んじゃあ、紹介するっぞっと、オラの友達の友達の友達の友達で友達、の、息子だ。今日から一緒にオラの修行に付き合って、オラと一緒に畑を手伝ってくれることに、な。」
指を折りながらの友達の友達のと伝え、修行にをチチに聞かれると怒られるので慌てて言い直す。
ちょっと無理のある言い方であるが、悟空の言葉に3人は納得している。
未来悟飯は、ひと呼吸して
「はじめまして、悟飯です。」
「僕と一緒の名前。」
「にいちゃんと一緒?」
驚く2人と、驚きながらも招き入れるチチ。
「そうなんけぇ、悟飯ちゃんと一緒の名前けぇ〜遠慮せずに中に入るだ。」
少し安堵した気持
「はい。」
「チチ、オラ腹減ったぞ〜」
お腹をさすりながら入っていく悟空
その空気を未来悟飯は感じながら、少し違うけどいつもの日常のような空気に包まれていく。
「父さん、部屋は•••」
「おう、借りてる小屋で過ごすんだったっけか」
「はい、お借りして」
急な話に合わせていきながら、悟空の隣に席を作られて座る未来悟飯であるが、視線を感じる•••食べながらもその視線は向けられている。
「悟飯さん?は、悟飯さんなの?ねぇにいちゃん。」
と、悟天は質問する。
「名字とかないんですか?」
悟天の質問を悟飯が言う。
「そうだな、オラもややこしいから。」
チラリと悟空の視線が未来悟飯に。
「まだどんどん出すだよ、何悩んでるだ?冷めるでねぇか。」
「お母さん、悟飯さんの名前。僕と一緒だとって話なんですが。ちょっと僕もこそばゆくて•••悟天に言われると。」
「ん?」
「そうだべなあ、同じ名前•••悟空さのお父さんが同じ名前だったって言うべ。」
「じっちゃんか。」
「•••••」
「それじゃ、かわいそうだべ?」
「どうすっかなあ〜」
悟空は、頭をかく。
「俺は、どう呼ばれても•••」
この環境が「いつも」みたいであれば、どんな呼び方されてもいいと思っている未来悟飯は、言葉をつなげようとすると、チチが何かを閃いたようで真っ直ぐと見ている。
上から下へ下から上へ、学生悟飯と見比べているようにも。
「おめぇさ、歳はいくつだ。」
「たぶん、23くらいかな。」
「じゃあ、悟天ちゃんは大きい兄ちゃんって呼ぶだ。」
「!?」
「え?お母さん、にいちゃんは僕なんですけど。」
「田舎じゃなぁ、にいさん、ねぇさんで大丈夫だ。よし解決だ、みんなで食べてけれ。」
母さん、すごい••••
未来悟飯も思ったが
お母さん、パワー負けしましたよ
学生悟飯も思い
「大きいにいちゃん、よろしくね。」
と、悟天が笑顔で未来悟飯に伝えた。
畑のそばにある農機具を借りている小屋へ悟空と来る、頭にいる神龍が姿を現した。
「(けっかおーらい。)」
「おう、あんなに上手くいってオラびっくりだぞ。」
「みんなの記憶が消えたってことは本人、ここでの悟飯の記憶も消えているってことだから。」
「(そうか、そこまでは考えてなかったぞ。さすが悟飯だな〜)」
「父さん?」
「でぇじょうぶだ、なんとかなるからよ。」
「(ふぁ〜)」
「んじゃあ、また明日呼びにくっから。もちろん修行の方だからな!」
「はい。」
小屋は簡単に寝泊まりする場所がある。
布団に肌掛け、寒くはないが潜り込む。
昨日までは悟天と寝ていて暖かい湯たんぽがあったようだった。
さみしい気持ちもあるが、未来悟飯は、悟天からにいちゃんと言われたことを思い出して、笑みがこぼれる。