あっつい。
メタルスライムを抱きながら勉強をするも、今にもとけてはぐれメタルくらいになるんじゃないかと思うくらいの、今日。
外は暑すぎて部屋の窓が開けられず、リビングではお父さんが作業から帰ってきて伸びていて、お母さんはおやつ作っているのか?
そういえば、悟天たちは川に行くと言ってリュックサックを持っていったっけ。
ついていけばよかったな〜
森から出る、林くらいの場所に小川が流れている。
川の水も飲めるくらいで、その場所には魚もいる。
風が優しく流れてくるのでいつのも原っぱよりも快適に過ごせる場所であるけど、悟天は走り回れないからちょっと退屈そう。
ついてそうそう、靴を脱いで水遊び。
リュックサックの中からテントを作り、食事用のテーブルを設置、火はガスを使う。
ケトルに水を汲み沸騰したら空のポットに入れておく、鍋に水を入れて••••
「悟天、お魚とれそうかな?」
「ん〜にげちゃった?あ、ホイミスライムくんがいっぱいとっとくれたよ〜」
鍋が先じゃなかった、小さいけど網をのせられる?ちょっと無理か•••
急きょ石と木を集めて、火をおこす。
魚は木に刺してその側でゆっくりと焼きはじめる。
その間に、ポットのお湯でお茶タイム。
「にいちゃんといっしょだから、こわくないね。」
「最近、怖い夢見るんだって?」
「うん。でもねあんしんするんだよ、わすれていることができるんだもん。」
笑顔で言っているも、朝の顔は真っ青になっていることが多い。
怖い夢の正体、もう一人の俺が調べていたけど「大魔王の復活」らしい。
黒い服を着た仮面の男が「こっちにおいで」と誘われているって、悟天は言っていた。
ずっと手を握って離さないのは俺の役目で夢で「にいちゃんがいるからだいじょうぶだもん」って叫んでいるらしい。
あまり覚えていないそうだけど目を覚ます。
「悟天、もうすぐ魚焼けるかな?」
「うん!」
この無邪気な笑顔を失うわけにはいかないな。
っとしていると、気配が
「うひょ〜涼しいな〜チチ、魚も焼けたみてぇだから、一緒に飯でも食おう!」
「悟空さは、そのつもりで来たじゃねぇかぁ」
「涼しい〜〜」
瞬間移動で3人が現れると大賑わいになる。
魚もたくさんあるから、焼けた順からホイミスライムたちは、母さんと父さんもう一人の俺へと渡しに行く。
俺は悟天を膝の上にのせていて、2人で食べる。
母さんの作った食事も一緒に。
みんなと一緒の食事もいいもんだな〜
真っ暗
真っ暗で何も見えない
手の感覚も
足の感覚もない
意識だけ?
お父さん
お母さん
ぼく
目の前で
にいちゃんちだらけだよ
血
足元にたくさん
流れてる
手にべっとり
にいちゃん
にいちゃん!
ホイミスライムくん
にいちゃん、は•••••
朝、嫌な夢で目を覚ます。
昨日あんなに楽しかったのに、悟天が苦しんでいる。
その原因は俺だ。
父さんも母さんも自分自身も、悟天の眼の前で血の海にしていった。
そばにいるホイミスライムは笑っているだけ。
そう、
俺も目の前の
獲物に
笑いかけた。
「 」
高く笑う
高く笑い
目の前の剣で薙ぎ払われた
血は混じる
父さん母さんたちと同じに
交じって眠った。