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    dosukoi_hanami

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    dosukoi_hanami

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    ヒュンケル、仕事を納める。
    (アポロさんとヒュンケル、ほんのりラーヒュン)

    2021年、ダイ大、ラーヒュンにはまって。Twitterを始めたり、自分で何かを創作する日がくるなんて想像もしていませんでした。そしてそれがこんなに楽しいなんて!
    挙動不審にも関わらず、温かい声をかけてくださったり、仲良くしてくださって、本当に本当にありがとうございました。
    感謝しかありません。

    #ヒュンケル
    hewlett-packard
    #ラーヒュン
    rahun

    ヒュンケル、仕事を納める年の暮れ、パプニカ。

    平生は穏やかでありながら行き来する人々の活気を感じられる城内も、この数日ばかりはシンと空気が落ち着く。
    大戦前の不安定な世の頃は年の瀬といえど城の警備を手薄にするなどありようもなく、城内で変わらず職務をこなしながら、見知った仲間とただ時の流れとともに志を新たにしたものだった。

    勇者が平和をもたらしてくれたから。
    三賢者のうち、マリンとエイミの姉妹は今日うちへと帰った。アポロは今夜と明日の晩は城で過ごすが、二日後は姉妹とバトンタッチをして帰郷する。墓前に挨拶などこんなときにしかしない。頭の中で、城下の花屋でブーケを買い帰る算段をしているとき、意外な人物を認め足を止めた。

    姫の執務室の扉の前。
    非常に珍しい。
    固く握られた拳を、上げたり、下げたり。
    しかし諦めたようにため息をフッと吐き出し振り返ったその人物と、目が合った。

    「アポロ殿…!」
    「ヒュンケル?」

    わずかに目を見開いた彼。
    今はカールに勤めているはずの彼が、なぜ、こんな時分に、こんなところに。
    「久方ぶりですね。どうかしましたか、このようなところで」
    先ほど姫の扉に向かい見せた逡巡を噛み殺し、彼は口を開いた。
    「…多忙のところすまない。教示願いたいことがあり…、いま少し良いだろうか?」
    「…どうされました?」
    「………仕事を納めろ納めろと皆から言われるのだが、どこに何を納めるのか、分からないんだ。」
    「え?」
    思わず『は?』が全面に出てしまった疑問の音は、彼をよほど怯ませたらしい。
    「あ…申し訳ない。実は、受令したことも、その、忘れてしまっていて…大変面目なく思う…姫に直接伺おうとも思ったのだが、失礼が過ぎると、」
    しどろもどろの説明を、彼の疑問を齟齬なく理解しようと先を聞く。

    彼曰く、カール王配アバン様から
    『あなた今日からパプニカに行きますよね。よければ、年末のご挨拶も兼ねてこちらのお重をレオナ姫に届けていただけますか?あ、こちらはあなた方のです。…ヒュンケル、どうか良い年を。また来年元気なあたなに会えるのを楽しみにしています。』

    そう言われ2舞のキメラの翼とともに送り出されたらしい。
    (ちなみに『ああ!戻って来るのはあなたの都合の良いタイミングで大丈夫ですからね。彼のお休みに合わせてゆっくり寛いできてください。』そう続けられ、爛れた正月を過ごす予感を悟られた気がして気力を振り絞ってポーカーフェイスに努めたことはアポロには伝えていない。)
    それは良いのだが。
    城に着いて、すれ違う人すれ違う人から、「あらヒュンケル様お仕事納めですか?」「このような暮れまでご苦労さまです、早くお納めになれると良いですね。」「久しいな!まだ納めてねえのか?」そう言われ続けて、全く身に覚えの無い『何やら納めなくてはならない仕事』に不安が募ってきたという。

    「はじめはこの重がその納めるべきものなのかと思っていた。しかしこれはたまたま出立前にアバンが俺に持たせたもの。皆が知っているはずが無く…、さすれば俺が忘れているのだろうが、」
    ヒュンケルの一方的な懺悔が続く。
    「だれに訊ねるべきか…。本当に、煩わせてしまい申し訳ない。三賢者であるアポロ殿なら何かご存知ないか、もし心当たりがあったら教えてもらえないだろうか?」
    両手に紅白の風呂敷に包まれたお重を持ち口を真一文字に結んでこちらを見つめる。最後はきっちり60度、背筋をまっすぐ伸ばしたまま腰から上体を折り頭を下げる。いや、そんなにかしこまらなくても。
    「……ふふ。」
    「?」
    「失礼。」
    彼のかわいらしい勘違いに、思わず笑ってしまった。
    どうしよう、ちょっと、いじわるしてみようか。
    いやいや彼を待つ人のところへ、早く彼を帰してあげなければ。
    ああこんな風に彼に対して思う日が来るなんて。
    「仕事納めという言葉があるのです。」
    「え?」
    「一年で最後の仕事を終えること、それを『仕事納め』と呼ぶんですよ。」
    「……あ。」
    彼の体から力が抜ける。
    「一緒に納めに参りましょうか?」
    「…ありがとう、アポロ殿。」
    はにかむヒュンケルの後ろの扉がバーンと開いた。
    「あらっ、なぁに〜二人でなんの相談?」
    「あっ!ヒュンケル!!」
    二人分の声が思わぬ訪問者を見つけて弾む。
    「姫、ダイ。」
    膝を折ろうとするヒュンケルに
    「ヒュ、ン、ケ、ル。」
    レオナがジト目を向けると、ヒュンケルは一瞬迷ったのち姿勢を戻し、目をすこし伏せ礼とする。
    「ねね、どうしたの?ご飯食べた?おれさ、レオナと今からご飯行こうって話してたんだ。ね、ヒュンケルとアポロさんも行かない?あっラーハルトも来れるかなあ?」
    初めて会ったときより頬の丸みがとれ、いくぶん声も低くなったが、無邪気さは変わらない。
    「声を掛けよう。」
    「本当?!」
    はしゃぐダイに、ヒュンケルからふふと笑みがこぼれる。
    「ああ、仕事納めをしたらな。」
    「え?」
    覚えたての言葉を使うヒュンケルに、こっそりと、アポロもふふふと笑みをこぼした。


    +.゚+.゚ +.゚+.゚ +.゚+.゚ +.゚+.゚ +.゚+.゚

    アポロさんとヒュンケル。ほんのりラーヒュン。
    読んでくださってありがとうございましたー🙏
    ヒュンケルを見守りたい欲をアポロさんに代行していただきました(笑)需要は私です!!!👍







    時間の整合性がとれていません〜!汗
    なんでヒュンケルお仕事1年目にダイがおるねーん(ノ∀`)・゚・。
    よし、ダイ捜索中は『仕事』どころじゃなかったと言うことにしよう!笑
    アポロさんの人物像もふわっとしている。
    ヒュンケルは絶対もっと勘が良いだろう。そんなツッコミが止まらない。
    わーい!来年もたくさん妄想しよう〜!(●´∀`●)
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