Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    米粉パン

    @h25a79

    らくがき/メモ/作業経過

    ☆quiet follow
    POIPOI 126

    米粉パン

    ☆quiet follow

    キスの日っぽいもの
    20240523

    ##空木
    #創作BL
    Original Bl

    Tap to full screen (size:850x638).Repost is prohibited
    🌠🌠🌠💴
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works

    ななめ

    DONEバレンタインのアキラとマサハッピーバレンタイン

    本を読む晶の向かい側で、正良はこくりこくりと居眠りをしている。こたつの温かさとカーテン越しの柔らかい光が眠気を誘うのだろう。
    時計の針が十時を指した。
    晶はこたつから出ると台所へ向かった。コーヒーメーカーをセットし、隠しておいた箱を取り出す。出来上がったコーヒーと箱を持って正良の元へ戻ると、居眠りしていたはずの正良が起きていて、まだ眠そうな目で晶を見上げた。こたつの上にはさっきまで無かった箱が置いてある。晶が台所にいる間に持ってきたのだろう。同じことを考えたらしいと知って晶の頬が緩んだ。
    「お十時にしようか。あとこれ、バレンタインだから……」
    こたつの上にコーヒーを置いてから、箱を差し出す。正良は素直にありがとうございますと受け取って、今度は自分の番とばかりにこたつの上の箱を晶へ差し出した。
    「ええと、これはバレンタインデーのチョコレートです」
    「ありがと……う?」
    受け取ろうと箱を掴んだのだが、正良が箱を掴んだ手を離してくれない。両側から箱を持つ形になった。どうしたのかといぶかしんでいると、
    「あの、これ、ドライフルーツが入っているチョコレートなんです」
    と言 602

    あるぱ

    DONE月にタワー/創作BL/嫁に捨てられた飲んだくれ中年と、中年に下心のある行きずりの顔が綺麗な年下男/の話/昔かいたやつ。 月にタワー


     あの東京タワーのてっぺんをへし折って、あなたにプレゼントするよ、という馬鹿げた、いや、子どもじみた口説き文句は、しかし俺には十分に有効だったみたいだ。どこの誰とも知らない、ただ飲み屋で隣に座った青年に、俺は呆れるほど心を開いていたし、みっともないくらい甘えていた。

     それもあれもどれもこれも、アルコールという物質のせいだ。それに、三年前に結婚したばかりの年下の妻のせいだ。あれが、彼女よりも更に年下の男と不倫をして出ていったのは一昨日のことだ。当日は怒りのあまり記憶がないが、翌日には冷静に仕事に向かった。しかし更に一日たつと、もはや冷静でいるのも馬鹿げていると思い、俺は仕事を休んで昼間から飲んだくれていたのだ。
     昼過ぎまでは自宅で(そう、妻の居なくなった)飲んでいたが、急に人恋しくなり、家を出た。友人の誰とも話す気になれなかったので、とりあえず早い時間から開いている居酒屋を片っ端からハシゴした。その、何件目かのバーで隣あった青年は、二十代そこそこの、小綺麗な若者であった。いままで飲んでいた店でもそうであったように、俺は店主や、その店の常連を相手にぐずぐずと管を巻い 5381