無題[Side T]

目を開けて最初に視界に写ったのは、傍らで眠っているディックだった。少しの間その姿を見つめた後、目を擦りながら辺りを見渡してみると部屋の中は暗く、窓から覗く月明かりにまだ夜中だということに気付いた。
ふと、頭の下に何かが敷かれているのに気付く。いつも使っている枕とは違う、硬い感触。それを手でそっと触れ、視線を辿ってみるとディックの腕であることが分かった。だが本人は、頭の重みなど気にならないとでも言うかのようにすやすやと眠っていた。
ふと、寒気を感じ身体を震わせる。シーツからはみ出している肩に目をやると、何も身に付けていないことに気付いた。
視線を元に戻すと、ディックも何も着ていなかった。互いの今の状態を把握し、数時間の出来事が徐々に思い出されていく。段々とその出来事が脳内で明確になるにつれ、剥き出しの肩も含め再び身体が熱くなっていくのを感じた。

【彰冬】wanderwander

-

　　東雲彰人發現了，他的搭檔在每晚的練習結束後，都會往不同方向走，所以他們每日都在不同的路口道別。

　　說起來有些多管閒事，這樣的生活細節被還不算熟悉的人點出，似乎就會顯出那種想窺探他人生活的拙劣感。即使他只是想多了解他才結識不久的「搭檔」。
　　他其實並不清楚所謂「搭檔的關心」的範疇究竟可以到哪個地步，初次擁有夥伴的人總想竭盡所能證明自己是可以並肩和依靠的對象——人們口中的搭檔似乎就是這樣的，卻又擔憂著過快拉近的距離是否會造成對方的困擾。
　　仔細想想，他其實對青柳冬彌知之甚少。冬彌還是那種話特別少的人，現在的他們除了磨合歌聲的必要溝通和各種調整外，幾乎不會談起其他無關音樂的事。
　　和他年紀一樣、從小學習古典樂、和家裡的關係似乎不算太好，算是他對冬彌的全部認識。冬彌沒有繼續這樣的話題，其餘的彰人也沒有再過問，畢竟還是怕被當成是八卦又多管閒事的人。