一生分のラブレター テレビを付けると、再現ドラマによるドキュメンタリー番組が放送されていた。余命宣告された男性とその妻の、永遠に続く絆の話である。夫は病に苦しみながらも妻を想い、妻は夫を支え続け、二人は死の間際まで側にいた。それだけなら、テレビではよくある夫婦の話にしかならない。この夫婦がドラマとして描かれているのは、その後の話があるからだ。
夫が亡くなった後、妻が遺品を片付けていると、一通の手紙が見つかった。そこには妻への感謝の言葉と、家の中にたくさんの手紙を隠したことが記されていたのだ。妻が部屋の中を探してみると、すぐに三通の手紙が見つかった。どれも妻への感謝の言葉と、熱烈な愛の思い出が記されたラブレターだったのだ。
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