ロボット三原則 ソファに腰を下ろすと、テレビのリモコンを手に取った。賑やかな音声を流すテレビ番組を、チャンネルボタンの連打でザッピングする。この曜日のこの時間は、特に決まった番組を見ていないのだ。何か面白いものがないかと、特に目的もなく画面を見る。
しばらくチャンネルを変えると、気になる映像が流れてきた。人間とロボットの関係をまとめた、海外製作のドキュメンタリー番組である。テレビ画面の中には、二足歩行するロボットの姿が映っていた。
真っ直ぐに画面を見つめたまま、僕はリモコンを横に置く。最近の僕は、この手のドキュメンタリー番組が流れていると、ついつい手を止めて見てしまうのだ。理由はもちろん、ルチアーノの存在である。彼と暮らすようになってからというもの、ロボットと人間の関わりが他人事とは思えなくなったのだ。もっと知りたいと思って、見かける度に見てしまう。
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