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    流菜🍇🐥

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    TF主ルチ。恥じらいを覚えてしまったルチの話、第2弾です。直接的な描写はないですが匂わせがあります。

    ##TF主ルチ

    恥じらい ルチ視点 洗面所に入ると、上の衣服を脱ぎ捨てた。真っ白な肌が露出され、洗面台に付けられた鏡に反射する。凹凸の少ない骨格に、決して寸胴ではない腰周り。すらりと長い手足は、神がライディングデュエルのために授けてくれたものだ。
     鏡に映る自分の姿を認識して、僕は少しだけ恥ずかしくなってしまう。この裸体を、あの青年は何度も何度も触れたのだ。愛撫された夜のことを思い出すと、僕の肌はじわりと熱を持ち、居心地が悪くなる。
     自分の身体に対して、そんな感覚を持つようになったのはいつからだろうか。彼と関係を持ったばかりの頃には、そんなものは全くなかった。僕の身体は機械で作られていて、肌だってただの表面装甲だ。人間の皮膚を模したコーティングの下に、金属のカバーと電子機器が入っているだけなのである。そんなものに対して、裸体に対するような情感など持つはずがない。
     しかし、彼は違った。僕の晒した上半身を見て、人間の裸を見たときのように慌てふためいたのだ。すぐにタオルを被せると、子供に言い聞かせるような声でこう言った。
    「ダメだよ。そんな風に裸を見せちゃ」
     僕は呆れて物も言えなかった。機械の表面装甲を見たくらいで、すごい慌てようだ。滑稽で仕方なかった。
    「何でだよ。機械の表面装甲なんか見ても、何も無いだろ」
     そう言うと、彼は分かってないなという顔をした。困ったように視線を彷徨わせると、言葉を選びながら言った。
    「ルチアーノは、人間そっくりでしょ。これだけ精巧に作られてると、周りからは人間にしか見えないんだよ。気を付けてないと、危ない大人に狙われちゃうかもしれないよ」
    「危ない大人って、君みたいなやつのことかい?」
     言い返すと、彼はもじもじと身体を揺らした。答えづらい質問をされて困っているようだ。しばらく迷った後、思いきったようにこう返した。
    「まあ、そうかもしれないけど……」
     彼は僕の身体に欲情している。僕の身体を見て、性欲を高ぶらせているのだ。その姿は少し滑稽で、少しだけ僕を緊張させた。
     日が落ちて、眠る時間が近づいてくると、彼は僕の身体に触れた。頭を撫でたり、抱き締めたりするだけの時もあれば、肌をなぞったり、愛撫をしてくる時もある。そういう雰囲気になった時には、服を脱がせて視線を向けてきた。
     行為に及ぶときの彼の視線は、いつもと少しだけ違っていた。いつもよりもねっとりしていて、燃えるような熱を感じるのだ。絡み付くような視線を向けられると、僕は肌を舐め回されているような居心地の悪さを感じた。
     彼は、僕の身体を見て欲情している。性的な興奮を感じて、下半身を高ぶらせている。その現実を突きつけられると、僕は自分の身体が艶かしいもののように錯覚した。
     全ては、彼のせいなのだ。彼が、僕の裸体を性の対象としたことで、僕は自分の裸を意識してしまうようになった。自分の身体に不埒な視線を向ける人間がいるということを、身体で知ってしまったのだ。
     鏡に映っているのは、ただの子供の姿だ。女のように髪が長く、手足は平均よりも長いが、それ以外は他の子供と変わらない。彼がなぜ僕に興奮するのかは、機械である僕には分からなかった。
     ぼんやりと鏡を見ていると、後ろからガチャリと音がした。慌てて視線を向けると、扉の向こうから青年が姿を現す。突然のことに、何が起きたのかを理解できなかった。
     青年が僕に視線を向ける。自分が上半身を露出していることを思い出して、慌てて胸元を手で覆った。
    「何入ってきてるんだよ! 変態!」
     洗濯カゴに手を伸ばすと、脱いだばかりの服を手に取る。慌てていたから、一度空振りしてしまった。
    「えっと、ごめん……」
     謝ってはいるが、彼の視線は僕に向けられていた。ねっとりと絡み付くような視線が、僕の胸元に注がれる。性的な感情を含んだ、不埒な視線だった。
    「何見てんだよ! とっとと出てけよ!」
     少しの罪悪感も見せずに視姦を続ける青年を見て、お腹の底から声が出てしまった。ぐちゃぐちゃになっていた服を開くと、上半身を覆い隠す。青年が、ハッとした顔をした。
    「ごめん! 出てくから!」
     謝ると、ようやく僕に背を向けた。慌てた様子をしているが、遅すぎるくらいだ。こんなに、僕の身体を視姦したのだから。
     大きくため息をつくと、服をカゴに放り込んだ。全身の服を脱ぎ、カゴの中に入れていく。扉の方を睨んだが、彼は入ってこなかった。
     浴室の鏡を見て、僕は息を飲んだ。鏡に映る僕の姿は、頬が赤く染まっていたのだ。彼の不埒な視線は、僕に羞恥心を感じさせたのだ。裸を見られることに抵抗を感じるなんて、今までには考えられないことだった。
     シャワーを捻ると、流れたお湯を身体に浴びる。ぬるめに設定されたお湯は、僕の火照った身体を冷やしてくれた。
     洗面所からは、人の入ってくる音が聞こえてきた。足音がした後に、ごそごそと何かを探る音が聞こえてくる。しばらくすると、気配は去っていった。
     あの男は、何をしているのだろう。人の裸を視姦しておいて、服をガサ入れするなど、あまりにも品がない行動だ。僕のパートナーには相応しくない。きつめのお灸を据える必要があるだろう。
     風呂から上がったら、何から問い詰めてやろうか。そんなことを考えながら、僕は身体を洗い流した。
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