Recent Search
    Sign in to register your favorite tags
    Sign Up, Sign In

    妖怪おしぼり煮込み

    @SfDEN

    腹いてーなー、でも俺のせいじゃねーなー。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 4

    深層心理の狂酔〜プロローグ〜

    1ヶ月前、娘が殺された。
    高校生にして道を踏み外し、とても出来の良い娘とは言えなかったが、それでも私にとっては可愛い娘だった。
    小学校での虐めに気付けず、中学校で悪友とつるんでいたのも見て見ぬふりをし、そして挙句このザマだ。
    こうなってしまったのは私の責任でもある。
    犯人の目星は付いていた。
    連日ニュースで報道される連続殺人事件。
    誰もが犯人を知っていた、だが警察でさえ手出ししようとはしない。
    殺される人間の傾向、犯行の手口、何もかもが同じで、逮捕は容易なように思える。
    だが犯人は未だ野放しのままだ。
    それは何故か?
    簡単な話だ。
    奴には権力がある。
    よって誰も手出しできない。
    誰も?それは俺もか?
    いや…違う。
    俺には奴を裁くことが出来る。

    俺は意を決し、受話器を取った。

    〜第1章「事件」〜

    娘は連続殺人事件の最初の被害者だった。
    それから1週間に1人ずつ殺され、先週の被害者も合わせると5人が亡くなった事になる。
    俺は個人で被害者の身元を軽く調べた。

    1人目は俺の娘。来月18歳の誕生日を迎える予定だった。
    夜遊びが酷く、補導される度に俺が警察まで頭を下げに行った。
    父親の俺は一般的な市役所職員で、自分で言うのもなんだが、コレといった特徴は無い。

    2人目は隣町の女子高生。娘と同じく高校3年生だった。
    素行が悪い事で有名だったらしく、同級生から金を巻き上げていた等の噂もある。
    両親は共働きで父親は新聞配達員だ。

    3人目は近所の男子高校生。夜間の高校に通っている2年生だった。
    近所では有名な不良グループの一員で、過去には少年院に入っていたらしい。
    母親が大手広告会社に勤めており、それなりの地位を確立しているらしい。

    4人目は隣町の男子高校生。2年生ながら生徒会長を務めていた。
    その実、裏で犯罪行為に加担していたが、表での素行が良い事もあり、誰も彼を疑わなかったと言う。
    家が警察の駐在所で両親共に警察職員だ。

    5人目は隣町の暴力団関係者。とは言うものの高校を出たばかりの19歳である。
    組織犯罪対策部、所謂「マル暴」と呼ばれる刑事に組の内情を流していた「情報提供者」だった。
    両親も暴力団関係者で、彼が情報を流していた事には気付いていたが、情報を流していた事が知られれば家族諸共命は無く、止むを得ず隠蔽に徹した。

    この情報にはネット上の憶測や噂話なども含まれるが大方合っていると見ている。
    この事から被害者5人は17〜19歳の若者で、何かしらの悪事を働いていた人物と言う共通点が分かる。
    そして犯人は被害者が1人でいる所を複数人で連れ去り、ある”一室”で暴行の後殺害、その被害者に関わりのある場所に死体を遺棄すると言う手口を同様に5回働いた。
    どの遺体にも同じような暴行痕があり、同一犯と言う事までは分かったが、それ以外の証拠が無く、犯行に使われたと思われるその”一室”も憶測で語られるばかりで、どれも決定的な証拠にはならなかった。
    だが、ネット上ではある人物の名前が囁かれていた。
    その名前は…

    「佐伯一郎」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    ❤❤❤❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    妖怪おしぼり煮込み

    CAN’T MAKE皆さんはお婆ちゃんの事、大切にしていますか?覚えていますか?
    私は実家にいた頃いつも喧嘩してばっかりでした。
    喧嘩は同じレベルの者同士でしか起こらないとも言いますし、これだけ歳が離れているにも拘らず何日も引きずるような喧嘩をしているのならば、逆に仲が良いのかもしれませんね。
    喧嘩をする事も、話をする事も、亡くなってからでは遅いのですから。
    あの景色を追いかけて。暑い、全身が痛い、でも、あと少し…
    視界に映る景色は呆れるほどの田舎道で、一車線程の道路を除くと全てが自然に溢れていた。
    徐々に足が地面から離れなくなり、焼けたアスファルトの熱が足に伝わる。
    脇に東屋が見えたので、少し道を外れて木造の椅子に腰を下ろした。
    視界は常に歪み、蜃気楼を捉えることすら難しい状態だ。
    もう動きたくない…帰りたい。
    こうして挫けそうになる度、朦朧とした意識でこの苦行の始まり、そして遠い昔の事を回想するのだった。

    あれは今から二時間前、俺はクーラーの効いた部屋で何をするでもなく、いたずらに時間を食い潰していた。
    我が家は取り立てて広いと言うわけでもない無難な一戸建て。
    祖父の代からあるらしいが、扉や壁は一式新しい物に替えられている。
    7307

    recommended works