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    錦桂すず

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    錦桂すず

    DONE幻水総選挙お題小説です。
    キャロ3人分続きます

    その2:ジョウイ
    そういえば:ジョウイ「そういえば明日お誕生日ではないですか?」

     軍部の会議が終わったあと、クルガンが声をかけてきた。慌ただしさですっかり日にちの感覚がなくなっていたぼくはキョトンとした顔をしていたと思う。その様子見て一瞬間違ったかと思ったクルガンもじわりと日にちの感覚が戻るぼくの顔を見て間違ってなかったことを確信したようだ。その横ではシードが「お、そうなんですか」と言ってニヤリと笑っている。

    「ごめん、すっかり日にちの感覚がなくて」

     日にちがわからなくなるほど脇目も振らず突き進んできたのかと思うと己のことながら少し呆れてしまう。そしてそんなに時が経ったのかとも。明日がぼくの誕生日ということは今日は彼らの誕生日だ。
     初めて誕生日の話をした日、きょとんとした彼らの顔を見て正直しまったと思った。家庭環境が大きく違う彼らを傷つけるようなことはすまいと心に決めていたはずなのに。しかし予想に反して返ってきた声は明るいものだった。「なら誕生日を知った今日を私たちの誕生ににしようよ!ね!」そのナナミの一言でぼくの失敗は記念日に変わった。ナナミの前向きな明るさにぼくたちはいつも助けられてきた。
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