〈夢の郷〉と〈覚醒の郷〉について探索者AUには、〈夢ゆめの郷さと〉と〈覚醒かくせいの郷さと〉の2つの世界が存在する。
〈夢の郷〉とは、眠りについた際などに極稀に転送される、大体のクリーチャーが生息している異世界のこと。当AUの中で最も一般的な異世界(？)である。
対して、当AUの世界線の住人が日常生活を送っている世界を〈覚醒の郷〉と呼ぶ。だいたいはこっちの世界が舞台となる。
〈夢の郷〉は我々の世界で言う中世ヨーロッパの文化をベースに様々な地域の文化が混ざり合ったような、まさに“ファンタジー異世界”といった世界観をしている。また、この世界にも人間は暮らしているが、“魔力”や“魔術”の存在が一般常識として扱われている。

〈覚醒の郷〉から〈夢の郷〉にやって来た人間は〈惑まどい子ご〉と呼ばれている。
惑い子たちが英語しか分からなかったり日本語だけしか話せなかったりしても〈夢の郷〉の住人たちの｢話す言葉｣を理解でき、かつ〈住人〉たちは惑い子たちが｢話す言葉｣を理解することができる。しかし、互いに｢書いてある言葉｣、つまり文字は読んで理解することは不可能。
眠りに落ちて〈夢の郷〉に訪れた場合は精神のみがその世界に転送されるので、肉体は〈覚醒の郷〉に留まっている。
また、物理的に訪れることも可能だが、クリーチャーやごく少数の魔術師と関わることがない限りそんなことは滅多にない。
〈夢の郷〉に行くと、携帯やライターなどの文明の利器は中世ヨーロッパあたりの文化水準に準じたものに変化してしまう。〈覚醒の郷〉に帰還すればそれらも元に戻るという。
…帰還できれば、の話だが。
〈夢の郷〉と〈覚醒の郷〉とで時間の流れる速さは異なり、標準的に〈覚醒の郷〉の1年は〈夢の郷〉の12年に相当する。ただし、〈夢の郷〉の端へ行くほど〈覚醒の郷〉との時間の流れ方の差は大きくなり、最も大きい所では〈覚醒の郷〉の100年が〈夢の郷〉の1日に相当するところもあるという。〈夢の郷〉の時差の大きい所に行って〈覚醒の郷〉に帰還すれば誰でも簡単に浦島太郎になれるという訳だ。
…帰還できれば、の話だが(2回目)。

〈夢の郷〉には様々な国や地域が存在しており、やはりそれぞれにルールや法というものがある。その法を破った瞬間に問答無用で頃されるといった地域も少なくない。
ちなみに〈夢の郷〉で死亡した場合、精神のみ来訪していれば〈覚醒の郷〉に置いてある肉体も同時に死亡、物理的に来訪したのであればそのまま死亡し二度と〈覚醒の郷〉に戻ることはできなくなる。つまり〈覚醒の郷〉では行方不明扱いになってしまう。

AU本編ではweek4で探索者Bと探索者Gが〈夢の郷〉に訪れる予定。
〈夢の郷〉の中心部南方に位置し、人語を操る猫と人間たちが共存する〈猫の村〉と呼ばれる土地に迷い込んだ2人が、〈覚醒の郷〉に帰るため〈猫の村〉を統率する〈猫の貴婦人〉、即ちクリーチャーMMに会い、なんやかんやあって探索者BFvsクリーチャーMMのボーカルバトルに発展する…かも。