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    たべっ子植物園/スメ

    20↑|赤安 + k組

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    お付き合いしている人がいるとバレてしまったアムロさんがJK3人に質問攻めにあう話。
    力尽きたのでいきなり終わります…気力が復活したら完成させます。

    ##書きかけ
    #赤安

    嘘つき どんなと聞かれてもと安室は腕組みして首を捻った。カウンターを挟み、常連客である蘭、園子、コナン、そして意外にも一番興味を示した世良の視線が彼に集中しているが、彼女たちに隠れてテーブル席の客の数人も耳を傾けていることに、カウンター周辺は気づけているだろうか。
    「見た目は?」と園子が想像を膨らませる。
    「うーん」
    「可愛い系ですか? それとも綺麗系ですか?」と蘭はより具体化させようと絞り込む。
    「どちらでもないかな」
    「歳は?」と世良は確実に答えられるもので堀を埋めていく作戦に出た。
    「少し年上だよ」
    「え?」と一人驚いたのはコナンだった。
    「何?」
    「あ、ええっと……そういえば、て」
     とぼけたフリなのか、正直なのか、絶妙な素振りで頬をかくコナンは安室を一瞥し、彼が瞬きしているのを見て「しまったな」と顔を逸らしたのだが、
    「そういえばって、コナン君は知ってるの?!」
    「ちょっとアンタ、知ってんならさっさと吐きなさいよ!」
    「隠し事は良くないよ、コナン君」
     女子高生の圧に負けそうになりながら必死に言い訳を考えるコナンの脳裏に、この状況を鼻で笑う男の顔が浮かんだ。
    「ええっと、安室の兄ちゃんて僕よりすごく年上でしょ? それよりもっと年上の人ってお父さんとかお母さんくらいしか思いつかなくて。だから想像してなかったなってことだよ」
    「なーんだ」
    「期待して損したじゃない」
    「確かにそうね。でも、安室さんはそんなに……」
     落胆する世良と園子はすぐに視線を安室へ戻す。蘭も同じタイミングだったが、彼女だけは少し別の内容に興味を持ったようだ。言いかけて、問うでもなく、かといって自己完結することもなく、ただ視線を向ける。カウンターから見える範囲、頭のてっぺんから胸元まで見てから顔を注視する。
    「年上じゃないんじゃないかな……」
     自然と、世良と園子の視線にも蘭と同じ疑問が混ざっていく。質問の主旨がズレていることを流すべきか、修正してやるべきか、安室透という人間ならどうするべきなのか、彼は少し迷った。
    「……何歳くらいに見えます?」
     曖昧に笑って流すことを頭では選んだはずなのに、口からはそう出ていた。安室は首を傾げた。ちょうど口から出た問いかけと合っていたので誰も彼の行動を不思議に思わなかったようだが、安室は少々混乱していた。思わせぶりな態度で曖昧にすり抜けるのが常なのだが、本心で気になっていたのかもしれない。自身の予想外の行動を他人事のようにそう結論付けてた。
    「仕事をされているし……」
    「大学は出てそうだから……」
    「吉兄よりちょっと下ぐらいかなと思ってたんだけど」
     世良の真ん中の兄の名が飛び出し、コナンは「惜しい」と心の中で世良の肩に手を置き首を横にした。安室はくすりと笑って答えた。
    「もうすぐ三十だよ」
    「え?!」
     目を丸くしただけの世良と、したり顔のコナン以外の声が重なった。カウンター席以外からも聞こえたことに、安室の隣で黙々と皿洗いをしていた店員の梓も我慢できずに吹き出してしまった。
    「安室さん、結構若く見られますよね」
    「年相応だと思うんですけどね」
    「よくランチに来られる会社員の方たちも安室さんのこと歳下の子って思ってる風だし」
    「バイトだからかもしれませんね。『アルバイト』と聞くと年齢の若い方を想像してしまうものですし」
     呆然としていた蘭や園子、その他大勢も思うことは同じだった。おそらくそうではなく見た目や雰囲気からだろうと。
    「で、歳はだいたいわかったとして」
     世良は片側の口角を上げた。
    「性格か、見た目か、答えられる方……できれば両方教えてよ」
     流石は探偵。場の流れに飲まれず話を戻した世良に感心しつつ、安室の思考は冒頭に戻る。どんなと聞かれても、正直困っている。答えても構わないのだが、凡そ自分の口から出てくるものが、彼女たちの望む答えとかけ離れていると思うからだった。
     安室は彼女たちから「付き合ってる人ってどんな人?」と問い詰められていた。事の発端は彼女たちと入れ替わりに店を出た女子学生たちが「狙ってたのに相手がいるとか聞いてない」と話しているのを聞いた世良が瞬時に推理し、安室には付き合ってる相手がいると言うのだ。ゴシップや恋愛事に興味津々の園子が道場破りよろしくポアロのドアを開けたと言う流れだ。
    「期待に沿えないかも……」
    「大丈夫!」
     園子がカウンターに手をついて勢いよく身を乗り出す。思わず体を引いてしまった安室はチラリとコナンを見やった。どうやらコナンは知っているようだったから。だが、コナンは「僕は何も知らないよ」と流れるように飲みかけのアイスコーヒーへ目を移した。実際知らないし、知りたくはなかったかもなと、また脳裏に浮かんだ男へ今すぐ文句を言いたかった。少し前、具体的には自分を含め安室や脳裏に浮かんだ男に関わる大事が一先ず片付いた後、処理に追われている中で二人の様子に僅かな変化があったことに、実は気づかないふりをしていたのだ。
    「例えばさ、大雑把なのか、繊細なのか、とかさ」
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