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    Tou3yosih9

    @Was1nANdm0

    墓場へおこしやす。供養して下さるとありがたや

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    Tou3yosih9

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    ネタツイ的
    🔥🎴・大正生存軸・domsab・全年齢(現時点)・以降続予定

    #煉炭
    refinedCarbon
    #🔥🎴
    #Domsab
    #大正生存軸

    まだ名前も無い時代「竈門少年…」
    一鍛錬終えて片付けの終わった頃合いに、見計らった様に声を掛けられた。
    「はいっ」
    御用ですか?師範
    そう答えながら駆けて行く。
    ここは師範の生家『煉獄家』ではなく、柱に与えられている屋敷だ。屋敷と云っても生家と違い大きい構えではないが、任務の合間に師範と継子、二人で鍛錬し休息をするには充分過ぎる程立派な造りをしている。
    その屋敷の縁側に座している師範に呼び止められたのだ。

    『こっちへおいで』

    こう言う時の師範の御用は大体解っている。
    促されるまま、師範の左隣に腰を掛けてその顔を見る。
    「失礼する」
    継子に丁重に断りを入れて何をするのかと思えば、そう…。大きな右の掌で、俺の額の左側にある古傷にそろりと触れるのだ。
    掌からでも感じる力強さ。
    暖かい…。
    俺はただ静かに目を伏せて、師範の動きに委ねて、感覚を拾う。
    刀を握る時に力の入る掌の皮膚は所々がごつごつしているので、擦らない様に少し浮かせて触れて、そのまま額の全体をするりと撫でてゆく。
    ふわふわと仄かに甘い匂いがする。良い気分の時の匂いに似ているから、多分楽しいのかな…。
    するすると撫で回した後、右手はゆっくりと髪に差し込まれ前から後ろへ梳かれる。そろそろ左の手も加わるだろうか…
    あぁ…ほら…。
    師範の左手が右耳の耳飾りを音をたてない様軽く避けて、中指のヒヤリとした感触が襟足に軽く触れて来る。
    指先が冷たく感じるのは師範の指が冷えているのか、それとも俺の方が熱いのかな…。少し恥ずかしい気持ちになってきた。そのうちに、触れる指は増えて、そろりと遠慮がちだった触れ方に力が込もって行って。左手で俺の頭を支えながら、右手の指が髪に差し込まれ前から後ろへゆっくり梳いてゆく。そのうちに…
    俺の鼻は、師範の隊服の胸に押しつけられる。温みと、師範の、煉獄さんの匂いが強くなる。
    優しい匂い。いつもは檜の様に澄んだ匂いが、今は花の様に甘い。
    なんの花の匂いだったかな? この匂い。
    とろりと心地よさに緩んだ頭の中で、覚えのある花を巡らせながら、声を立てない様にされるがままにいる。
    最初にこうされた時に、驚いて「煉獄さん?」と、見上げたのだ。すると、煉獄さんは眉を下げて、困惑の匂いをさせながら、
    「済まなかった」
    と…。
    囁く様に謝罪されて、この行為はそこで終了になった。
    その時の煉獄さんは、普段は見た事のない顔をしていて。
    口元は笑っているんだけど、寂しそうな、傷ついた様な、戸惑いの顔。
    快活な笑顔しか知らなかった俺には、その時の表情に罪悪感の様な…、そう、抱っこを強請った子供の手を解いてしまった時の、そんな気持ちになった。

    けれど、その後は一転して、さして気不味くなる事もなく日常に戻った。任務に付き、鍛錬を指導を受けて、食事を共にして、眠る。いつもの快活な声と笑顔。
    けれど…。
    あの日の顔が少し記憶から薄れた数日後、何事も無く過ごしたある日に、再び声を掛けられたのだ。
    『こっちへおいで』と…

    最初は額を撫でるだけだったの片方の掌が、回を重ねる事に両方の掌になり、撫でる掌は腕になり、抱擁になり胸に抱かれる。
    このまま…、次はどうなるんだろう。
    あの時の、煉獄さんの寂しい顔。あんな顔をさせたくなくて声を立てずに、この行為が中断しない様に委ねている。
    でも、今はもう、それだけが理由じゃない。
    最初は戸惑って、驚いてしまったけれど、煉獄さんにこうやって触れられるのがとても嬉しい。
    あったかい…気持ちいい…。
    煉獄さんは何を考えてこんな事をしているんだろう。弟の、千寿郎君にする時の様な気持ちなんだろうか?
    俺は長男で下の弟妹達にせがまれて、抱っこしたり、頭を撫でて寝かしつけた事は沢山あったけど、誰かからこんな風に撫でられたり、抱かれるなんて事は余り覚えていない。
    幸せと言うんだろうか。
    もっと、もっと深く懐に入りたい。
    そんな事を考えながら深く息を吸い込むと、煉獄さんの腕の力が強くなった。同時に額に柔らかい何かが触れる。指でもなく、頬でも無く、もっと柔らかい。
    胸に深く埋まってしまってどうなっているのか見えない。
    でも、なんとなくわかる。
    唇…唇ってこんなに気持ち良かったんだ。
    暖かい吐息があたった側から冷えてゆく。繰り返し繰り返し。

    今、俺と煉獄さんのしている事はどう言うものなのか判らない。でも、とにかく心地よくて、暖かくて……。
    『俺にはやらなければならない事がある。鬼を討ち、妹を人に戻す。必ず。』
    でも、こんな事を考えてしまうんだ。
    ずっと、ずっと、続いて欲しい。この温みがずっと…。


    後に、『ダイナミクス』と云う『Dominant』『Submissive』と名称される人間の遺伝子特性が公になり、医学的に立証されるのは100年の後の事になる。
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