SWITCH 一生敵う気がしない。
それが昔から今、そしてこれからも変わらない二見先生への思いだ。
高校の時の出会いもそれは強烈で、物理的に目を覚まさせられて今の俺がある。
教育実習先で出会った無気力でやる気のなさそうなもっさりとした先生があの時の二見先生だなんて勿論気が付かなかったけど、やっぱり二見先生は二見先生で、俺とは全く違うやり方で変わらず信念を全うさせて生きていた。
敵わない。だからこそ隣でこれからも学びたいと思った。念願叶ってまた二見先生と今度は同僚として働けることになって、俺は勇往邁進の精神を持って先生の傍で働く──それが俺の人間的、そして教師としての成長にも繋がるはずだ──なんて、そんな確固たる意思でいたはずなのに。
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