CHARGE! ミレニアム内の自室で、ノイマンは目を覚ました。
〈ハロハロ! アラーム鳴動、一時間マエ!〉
すぐに持ち主の起床をセンサーで察知した健気なロボットが、コロコロと顔の横に転がってくる。
〈ハロー!アーノルド、ニドネー?〉
「いや、もう起きるよ」
シーツの上でゆらゆらと揺れた後、ハロは〈アラーム オフ!〉と告げた。両手に収まる程度の球体は学習スピードが早く、どんどん指示パターンや言語を蓄積・精査していく。作成者に似て優秀だ。腕を伸ばし、つるりとした表面をぽんぽん撫でてやりながら、のそのそと体を起こす。せめて次の仕事までと取った仮眠だが、心身共にスッキリしない。眠りも浅かったように思う。
―――なんとなく理由はわかっている。寝る前の一件が心のどこかにずっと居座っていたのだろう。
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