「 熱斗くん、たまには勉強しなきゃダメだよ! 」
「 え〜〜〜… 」
はあ、と肩を大きく落としてわかりやすくため息をつく。
子供部屋にはオレのナビが小煩く叱っている。
「 もうすぐテストなんでしょ?ボク知ってるんだからね。ほらほら!まずは国語の辞書で意味調べをする! 」
「 も〜…わかったよ… 」
ペラペラと分厚い辞書を一枚一枚めくる。
頭が回っていないオレにはただの文字にしか見えなくて。
ただの難しい字、としてしか認識ができない。それほどオレの頭は勉強というものが嫌いらしい。
「 あ、気になるところやテストに出そうなところはちゃんとメモしておこうね? 」
「 はいはい… 」
めんどくさそうにテスト範囲にある漢字や単語を書き写していく。
881