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    gomimakiba

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    gomimakiba

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    @wata_nuki41さんのクリスマスに女に振られた柴さんが六平家に乗り込むイラスト
    https://x.com/wata_nuki41/status/1871926507628884014?s=61&t=wjn9WdtZYV_u4maZyikRPg
    が好きすぎてそっくりそのままパクって書きました。わたぬきさん許可ありがとうございます!

    どこがダメとか聞いたところでなんとかいうとこのなんとかいうやつの、なんまんのやつ。ソラで覚えられるか心配だったが店を間違えずに入ってなんとか言うとこさえ抑えればあとは店員がなんとかしてくれるはずと柴はご指定のブランド店に行き、なんとか言うやつ、なんとかゴー、チャ、チャイロ。中ぐらいのおっきさ。しっかくいの。多分これ。知らんけど。それでええ。下さい。現金で。財布くらい持ってくればよかったか、と柴は金をポケットから出したことを反省するが、ついぞ活かされたことのない反省だった。服だけかっこ付けて来たけどあかんねえ、俺も財布買おかな、財布買ったらなんで金減るんやろなとぶつぶつ考えているうちに梱包が終わり、綺麗に包装された箱が入った紙袋に手を伸ばし、玄関先までペッペッと追い出され、平身低頭の数人に恭しく献上された光り輝くブツを片手でぞんざいに受け取りありがとうねと礼を言い、金でぺこぺこ買うより殴って頭ばんばんしたほうがスッキリするけどなと消化不良を抱えながら約束の地へ向かった。柴には政治がわからぬ。
    女は今日もジュリアナよろしくガチガチに固めた露出度300%の身体で煙草を吹かしながら柴を待っていた。いつの時代のままで生きとんねんといつ突っ込めばいいかわからないまま今日になった。柴と女の香水がぶつかり合いコンフリクトする。「今日もカッコええね」「もう会わん」「え?」「二度とツラ見せんな」「買ってきたで、なんとかのゴー」「いらん、バイバイ」いらんバイバイ、なんでやカバン、お前がゆうたんやろ。買ってきてんからこれ持っていけや。なんでやなんでやドンツカドンツカという音が聞こえて来そうな殺人ピンヒールの後ろ姿はすぐに人混みに紛れて消えた。投げ捨てられた煙草が柴の足元で燻っている。通行人が柴にぶつかり、舌打ちした。「!?」その舌灰皿にどやコラボケコラカス反射的に思っても、続きを戦う気力は出てこなかった。どうしようかと空を仰ぐ。世界中の電飾がギラギラプラプラ、嘲笑うかのように揺れていた。風つよ。頰を切るってこれかいな。身銭も切った。今日寒いな。懐も寒いわ。
    柴はプレゼントの紙袋を脇に挟みそうだ六平家に行こう、フライドチキンを買おうとフライドチキン屋に向かい、有馬記念のような行列にすぐ踵を返し勝手知ったるヤキトリヤに向かった。ヤキトリヤ。ヤキトリヤは空いていて突然の大量持ち帰り注文にもはち切れんばかりの笑顔だった。かっこいいねデートかい、と聞かれ、そうやカッコええやろ、デートや。と丸ごとそのまま返した柴に店主は二の句を継がなかった。無言で焼かれた大量のヤキトリセットもまた世界を救ったかのように大仰に礼を言われ、女に振られる対価を払って俺は王になったのかもしれないと思った。滅んだけど。
    両手に荷物を抱え、亡国の王は六平家に飛んだ。きっと親子二人で水入らずの楽しいクリスマスを過ごしているのに、俺のような異分子が、香水とヤキトリでぐちゃぐちゃの匂いをブチ撒けながら乗り込んでごめ……ごめんも糞もあるか。混ぜて。俺を混ぜてくれ。
    「デートは?」「振られた」「しばさん!」「チヒロくん! 愛してるで! 柴さんが来たで! 好きって言うて!!」「すきー」「ンン! 俺も!!」「俺も愛してるぞ」「お前の愛なんかいらんアホボケクソカス髭ともみあげの隙間から脳みそボトボト溢れとるくせに」「ほんとか」「嘘、愛するより愛されたい」「まかせろ」
    ヤキトリセットを七輪に乗せると信じられない盛り上がりだった。チヒロ君、今度はチーズホンデウとかしよなと約束し寝かしつけ、枕元にささやかなプレゼントを置き、六平にはこれええと思って! とピカピカのブランドバッグを渡すと、お、鍛刀場のゴミ箱にちょうどいいな! と喜んだので、柴も嬉しくなってそんなんやったらいくらでも買ってきたるでとおじさん二人でキャッキャッしてるうちに裸になって気付いたら朝だった。起きた六平に耳元でメリークリスマス、と囁かれた柴はキショいねんとぶん殴りそうになったが、振られた事を思い出し「サンタさんやぁ」と甘んじて受け入れ、髭ともみあげの隙間に僅かに生まれたちくちくの髭を撫でた。メリークリスマス、と思いながら。
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    gomimakiba

    DOODLEチヒ柴&国柴
    チヒロくんの誕生日プレゼントを買いに行く迷えるおじさん柴
    チヒロくん誕生日おめでとう2025 なんで俺がおもちゃ売り場に立ってたら店員がケツの穴まで舐めるくらい見てくるのであろうか。ガキは人だと思わんのかやたらぶつかってくるし、ガキの親は無言でガキを抱えて逃げるのは何故なのですか。デンシャ。クルマ。ヘリコプター。チヒロくんがこれらに興味を持っていると聞いた事はない。それはそうや、見る機会がそうそうあれへんねんから。店員にお探しのものがおありでしたらお聞きしますと言われて俺は、子供を探しているんですと言ってしまって店員まで離れていった。この店はもう出ようかな。

     だいたい六平の誕生日もハッキリわからんのに千鉱くんの誕生日マジでいつなんて感じなんだが六平は六平の六月、チヒロくんは盆くらい、細かい日付は適宜言うてくれの姿勢を崩さないまま、今年も六平にチヒロの、チヒロの、とコソコソ丸投げされて俺は街を彷徨っています。チヒロくんおそらく七歳くらいであろうか。チヒロくんに何が欲しいか聞いても木と妖精しかおらんような山におるのに何もわからんやろうし可哀想や。俺が粋なもんあげてしもたらあんな山ん中ぶっちぎって街に飛び出して帰ってこんようになってまうんやないやろか。俺はそう思いながら怪しい土産物屋で仏頂面のコケシを掴んで、コケシを身代わりに山を降りるチヒロくんを想像した。コケシを可愛がる六平は簡単に想像できた。チヒロー今日も刀晴れだなあ! ん? 刀晴れは刀晴れだろ! チヒロ! それアチいから気を付けろよ、お前今木製なんだから……狂ってんのかなアイツ。代わりに電動コケシでも買って行って乳首ブンブンいわしたろかなと電気屋で見本のマッサージ器を触ってみると、削岩機みたいな音がしたからそっと置いた。チヒロくんが飛び起きてまう。乳首も削れてまうし、どうせ最終的に突っ込まれるであろう俺のケツも木っ端微塵にされてしまう。
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    recommended works

    kikhimeqmoq

    DONEチヒ柴。チヒロが16歳か17歳くらい。付き合ってない。解釈開陳ポエムです。
    不思議な踊り寝ている柴の頬に指を乗せた。三十代男性の平熱がどの程度がは知らないが、いつ触ってもあたたかいと思う。今日は千紘のミスがあり、薄い切り傷ができたせいか、平時よりも熱い気がする。自分の唇で確認しても、彼の体温が高いか低いかは分からなかった。とにかく自分の唇が冷たいので、比較しようがない。唇だけ死を引きずってきたのかもしれない。今日、切り殺した奴らの名前も知らないのに、冷たさだけが繋がっているのは面白くなかったので、その考え方はやめた。おそらく、千紘の唇は国重が死んだときから冷たい。唇だけではなく手足も、心臓も。
    音をたてないようにゆっくりと柴の上に屈み、そっと唇を合わせた。柴の唇はあたたかく、柔らかく、滑らかだった。冷たく、硬く、かさついた自分とは違う。じっと粘膜を合わせていると、徐々に自分もあたたかくなってくるような気がした。自分と同じように毘灼を憎み、人を切り、周囲を裏切っているのに、ちゃんとあたたかみがあるのはどうしてだろう。大人になれば自分もそうなるんだろうか。それとも、いたずらをして冗談を言えるようになればいいんだろうか。それならば国重の唇もあたたかかったんだろう。
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