隊長と副隊長(くそ、キリがない……こんなんじゃ一虎君の背中なんて守れねーよ……)
倒しても、倒しても、次から次に敵が俺の目の前を阻んでくる。
隊長である一虎君の背中を守るのは、副隊長である俺の役目だ。
(一虎君と背中は俺が守るって約束したのに……)
一虎君の側で背中を守るように敵を相手していたが、いつの間にかはぐれてしまった。
流れ落ちる鼻血を拭って目の前の相手の右頬を狙って思いきり拳を打ち込む。
一人倒したと思った束の間、不意を付かれ右から別の奴に体当りされ押し倒された。
体重をかけてのしかかられ、上から拳を振り上げられ続けるのを腕で顔を覆って庇う。
(くそ、邪魔すんじゃねーよ……!!)
拳を振り上げる相手の隙をついて下から殴って相手を吹き飛ばす。
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