僕を呼んで なぁモブ、眠れないんだ、話し相手になって。
師匠は最近やっと僕に甘えてくれるようになった。
この人がこんな風に言うなんて、かつての僕は想像できたであろうか。
この人の白髪が混じった栗色の柔らかな髪を梳きながら、一緒に過ごした年月と僕の手にある幸せを感じた。
この人のことをかわいいと思っていたけれど、こんなにももっともっとかわいい部分があるなんて知らなかった。
僕が知らないあなたが隠してる、隠していたかった部分ももっと知りたい。
僕は頼りないかもしれないけど、あなたが頼れるような人になれるように頑張るから。
――僕をもっと信じてよ。頼ってよ。
何度もあなたに叫んだこともあったけど、やっぱり僕は子どもだったのかもしれない。
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