Under the starry sky「……また、流れた!」
砂の上に座って夜空を見上げたダイは、短い尾を引いて空を横切る流星を指差して横に腰を下ろしたラーハルトを振り返った。
砂浜を歩いてきたので手に持ったままだったブーツを横に置く。素足に伝わる砂のさらさらとした感触をつま先で蹴るとぱさりと乾いた音がした。
「今日、流れ星がたくさん降る日なのかな……たまにそういう日があるんだ」
ラーハルトが真珠の色に輝く月を見遣る。高い位置に浮かんだ満月は、その下の群青色の海に静かに光を落としていた。
「流星群ですね。この地域ですと、ちょうど時期です」
「え、流れ星って時期があるの? 知らなかった!」
頷くラーハルトに、毎日見てたのになあ、と言ってダイはころりと砂浜に仰向けに寝転がった。そのまま砂の上で両手を上下に動かすと砂に放射状の跡がつく。
3062