隠岐が修学旅行に行ってしまった。
本人にとって楽しいであろうことに対してそんな言い方はないだろう。普段はポジティブな生駒がそんな考えになってしまうのは、隠岐と付き合い始めてからこんかにも会えない日が続くのは初めてだからだった。
「はぁ」
2人足りない生駒隊の隊室で、生駒は似合わないため息を吐いた。
「イコさんどうしたんですか?」
明るい声で南沢が問うと、隣でログを見ていた水上が「いらんこと聞くな」と言いたげに顔を歪めた。
(書きかけ)
服に手を滑り込ませ、腕のところまで捲り上げた。そのまま脱がせようと唇を離すと、隠岐の口からは名残惜しそうに「あっ…」と溢れた。
とろんとした目で、眉をハの字にして
「口、離さんといて……」
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